【最新版】2020年度『特定処遇改善加算』の変更点。文書負担軽減へ。

【記事目次】

更新日:2020/07/13

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特定処遇改善加算が始まって、半年が経過しました。

厚生労働省は、算定に係る文書負担の軽減を図るため、
介護職員処遇改善加算及び介護職員等特定処遇改善加算に関する基本的考え方並びに事務処理手順及び様式例の提示について」という通知を各都道府県あてに通知しました。

これまで、「介護職員処遇改善加算」と「介護職員特定処遇改善加算」の計画書や実績報告書をそれぞれの加算ごとに提出する必要がありましたが、令和2年度からはそれが一本化される等、文書作成の負担が少し軽減されそうです。

「特定処遇改善加算」について知りたい方はこちら

1、2020年『特定処遇改善加算』手続きの
負担軽減ポイントと変更点

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(1) 介護職員処遇改善計画書と介護職員等特定処遇改善計画書が一本化

今までは、それぞれの計画書を作成する必要がありましたが、一本化されたため、作成が楽になりました。
様式に大きな変更ありませんので、慣れない新様式に苦戦するということはなさそうです。

(2) 根拠資料の提出は、原則不要

保管の有無をチェックリストで確認することで、根拠資料の提出は原則不要となります。
ただし、提示を求められた際には、いつでも提示できるように保管しておきましょう。

(3) 複数事業所を一括して申請する際の指定権者別・都道府県別一覧表は不要

こちらも、提出が不要になりましたので、作成する書類がひとつ減りました。

(4)平均賃金改善額の計算方法の変更


こちらは、単純に計算方法の変更です。
確かに、継続して申請する場合、従来の計算方法では、改善額が算出できないので新しい算出方法が必要ですね。
詳しくは、各都道府県のホームページにてご確認ください。

 

参考ページ:大阪府ホームページ

 

2、2020年『特定処遇改善加算』申請はいつまで?!

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令和2年度の申請は4月15日(水)まで

4月から新規もしくは前年度から継続する場合は、4月15日(水)までに申請が必要です。
2月末までと案内されていましたが、今回の様式の統合を踏まえ、令和2年度の計画書提出期限は、4月15日(水)となりました。

 

加算を取得しようとする月の前々月末まで

年度途中から算定をおこなう場合の計画書等の届出期限は、加算を取得しようとする月の前々月末までです。
例えば、8月から算定する場合には、6月末までに受理される必要があります。
また、新規に事業を開始する事業所については、指定申請時の必要書類の提出とともに届出を行うことにより、指定日から算定が可能です。
参考ページ:大阪府ホームページ

3、2020年『特定処遇改善加算』申請先は?

手続き

各都道府県等窓口へ

介護職員処遇改善加算及び介護職員特定処遇改善加算の申請先は、各都道府県等窓口です。
サービス種別によっても異なりますので、都道府県ホームページをご確認の上、申請を行ってください。
また、大阪府のように指定都市と中核市に権限移譲が行われており、対象の市町村への申請が必要な場合もあります。

介護サービス事業所等ごとに、当該介護サービス事業所等の所在する都道府県知事等(当該介護サービス事業所等の指定等権
者が都道府県知事である場合は都道府県知事とし、当該介護サービス事業所等の
指定等権者が市町村長(特別区長を含む。以下同じ。)である場合は市町村長とす
る。以下同じ。)に提出するものとする。

 

各都道府県ホームページ

令和2年度の介護職員処遇改善加算及び介護職員特定処遇改善加算の手続きに関する都道府県のホームページ一覧です。
ご活用ください。
大阪府
京都府
滋賀県
奈良県
和歌山県
徳島県
香川県
高知県
愛媛県


 

「特定処遇改善加算とは」について知りたい場合は、以下もご覧ください。

 

介護職員等特定処遇改善加算とは

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特定処遇改善加算とは何か、一言でいうと、

従来の処遇改善加算に加え、キャリア(経験・技能)のある介護職員に対し、更なる処遇改善を行うというものです。

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職場で最低1人以上、キャリアのある介護福祉士の賃金を月8万円以上アップさせるか、年収440万円以上にするというルールになっています。

 

事業所が処遇改善加算の申請を都道府県に行い、
事業所が処遇改善加算として受け取ったお金を介護職員に処遇改善手当として配分するという流れになります。

 

特定処遇改善加算の背景

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皆さんもご存じのとおり、介護職員の人材不足は社会的な課題となっています。

 

平成12年の介護保険法の施行以来、要介護(支援)認定者は増加し、サービス量の増加に伴い介護職員数も増加しています。

 

しかし、今後さらなるサービス量の増加が見込まれ、
2025年度末までに介護人材の需要が約245万人にも上ると言われています。

 

現状、介護分野の有効求人倍率は、3.50(全分野の有効求人倍率は1.50)と依然として高い水準にあります。
また、これには地域差があり、大阪府における平成31年4月の介護分野の有効求人倍率は4.94となっており、全国的に見ても非常に高い水準にあります。

 

介護労働安定センター行った実態調査からも、介護職員の人材不足の原因として「採用が困難である」と回答する事業所が大半であることが分かっています。

せっかく採用しても、職員が離職してしまう。

 

職員の退職理由としては、「人間関係」「法人・事業所の理念や運営のあり方」に対する不満が挙げられるとともに、「収入が少ない」という理由を挙げる割合が一定数いることが分かっています。

実際に、看護師や介護支援専門員等の同産業の他職種と比較すると、介護職員の給与は低く、勤続年数も短いという現状があります。

 

そこで、国として取り組むことになったのが、介護職員の更なる処遇改善です。

 

今までも、処遇改善等の取り組みを行われてきましたが、
介護人材確保のための取り組みをより一層進めるべく、経験・技能のある職員に重点化を図りながら、介護職員の更なる処遇改善を進めるために「特定処遇改善加算」が行われることになりました。

 

特定処遇改善加算の算定方法

計算してみた

 

(1) 算定要件

・現行の処遇改善加算Ⅰ~Ⅲのいずれかを算定していること。
・介護職員処遇改善加算の職場環境等要件に関し、複数の取組を行っていること
・介護職員処遇改善加算に基づく取組について、ホームページへの掲載等を通じた見える化を行っていること

 

上記の要件を満たしている事業所は加算の届出を行うことができます。
ご覧いただければお分かりいただけると思いますが、ほとんどの事業所が算定要件を満たしています。ハードルはそれほど高くなさそうです。

勤続10年以上の介護福祉士がいなくても大丈夫です。

ただし、下記のサービスは対象外です。
・訪問看護
・訪問リハビリテーション、
・福祉用具貸与
・特定福祉用具販売
・居宅療養管理指導
・居宅介護支援
・介護予防支援

(2) 加算率・加算見込額について

特定処遇改善加算には、ⅠとⅡの2区分があります。
加算率はⅠ>Ⅱとなっています。

 

サービス提供体制強化加算等の最も上位の区分を算定している場合「特定処遇改善加算Ⅰ」の算定が可能です。

 

それ以外は、加算Ⅱとなります。

 

また、サービス区分によって、加算率は異なります。
詳しくは下記の表をご覧ください

■加算率

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(出典:2019年度介護報酬改定について~介護人材の更なる処遇改善(2019年7月10日厚生労働省老健局)

■加算見込額

加算見込額は下記の計算式によって、計算できます。

見込額

 

(3) 賃上げのルールについて

特定処遇改善加算を算定する事業所は一定のルールのもと介護職員の賃上げを行う必要があります。

まずは、すべての職員を以下のABCに分類します。

A:経験・技能のある介護職員
B:A以外の介護職員
C:その他の職種の職員(役職者を除く年収440万円以上の者は対象外)

Aに分類する要件として、介護福祉士であることは必須です。
しかし、必ずしも勤続10年以上である必要はありません。

 

その次に、「A」「B」「C」どの職員範囲で配分するかを決めます。
「A」だけに配分することも可能です。
ただし、以下の2つの要件を満たしている必要があります。

 

①「A:経験・技能のある介護職員」のうち1人以上は、月額8万円の賃上げまたは年収440万円(手当等を含む)までの賃金増が行われていること。

 

②平均の処遇改善額が、
・AはBの2倍以上とすること
・CはBの2分の1を上回らないこと

 

まとめると下記のようになります。
改善額ルール 

2020年度の手続に関する情報を知りたい場合は、こちら(ページ上部へ戻ります。)

 


 

 

 

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