【withコロナ時代】介護現場における「ICT活用」のメリットとデメリット-三幸福祉カレッジ

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2020.10.27お役立ち情報
【withコロナ時代】介護現場における「ICT活用」のメリットとデメリット

2020/10/26

ICT
新型コロナウイルス影響もあり、日本においてもICTやロボット技術の活用が急速に進んでいます。

 

今までICTと聞いても、ピンとこなかった方も、ここ数か月の間に急激に身近な存在になったのではないでしょうか。

 

リモートワークの普及もそうですが、今まで、人によるサービスが当たり前だったものも、電子化、機械化され、コンビニエンスストアのレジが自動になったり、
店員と客が一度も接することのない飲食店が誕生したり、ものすごい勢いで、時代が変化しています。

 

介護業界においても、厚生労働省によりICTの導入が以前より進められていますが、時代の変化を考えると、ICTの導入が必須になる時代も近いでしょう。

 

また、人材不足の中で、求職者から選ばれる事業所になるためにも、ICTの導入がひとつのポイントになるかもしれません。

 

今日は、まだICTを導入していない事業所向けに、ICTの導入のメリット・デメリットについて、今一度考えてみたいと思います。

1、ICT導入の目的は?

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ICT導入の目的は、介護サービスの質の向上です。

 

介護の現場では、介護サービスの提供のほかに、介護記録、保険請求業務、報告書の作成、さらには職員の勤怠管理などの膨大な量の事務業務もあります。

 

人材が不足する中、これらの業務も介護サービスと並行して実施する必要があり、現場で働く人の負担は測りきれません。

 

ICTを導入することにより、これらの業務の負担が軽減し、人でしかできない業務に集中できる環境を整えることにより、限られた人材でも、質の高いサービスの実現を目指すことができます。

 

本来の目的である、介護サービスの質の向上のために、ICTをどのように活用すればよいのかを考える必要があります。

 

2、ICT導入のメリットは?

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ICT導入のメリットは業務の生産性が向上することです。
介護職員にとって働きやすい職場を実現することにも繋がります。
その結果、介護サービスの質を向上することができます。

 

例えば、職員管理の面では、職員の勤務表をエクセルなどで作っている職場も多くあるかと思いますが、そこにICTを導入することにより、複数職場がある法人でも、勤務表を一元管理できるようになったり、そのまま報告書が作成できたりと、業務の生産性が向上します。

 

また、利用者の管理の面でも、介護記録にICTを導入することにより、端末さえあれば、どこからでも、介護記録を見ることができるので、情報の共有がスムーズになり、多職種間での連携も今までよりもスムーズになることが考えられます。

 

そして、介護の現場では、介護記録の作成や引継ぎ・報告が不十分であることが理由で、問題が起きてしまうことも少なくありません。
また、記録や報告の仕方について、職員に対してどのように指導したらよいのか頭を悩ます管理者も多いと聞きます。
ICTの導入により、このような問題を減らすこともできますし、新しく入社した職員も安心して働くことができるようになるのではないでしょうか。

 

さらに、介護ロボットを活用すれば、見守り、移動支援、排泄支援をはじめとする介護業務に伴う情報を収集・蓄積し、それを基に、高齢者等の必要な支援に活用することが可能となります。

 

特別養護老人ホーム等の夜勤について、業務の効率化等を図る観点から、見守り機器の導入により効果的に介護が提供できる場合には、介護報酬での評価もあります。

 

3、ICT導入のデメリットは?

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ICT導入のデメリットは、やはり導入にかかるコスト労力でしょう。

 

ICTの導入は厚生労働省からも推奨されているため、助成金や補助金を活用することも可能です。

 

◆活用できる補助金・助成金まとめ

(1)地域医療介護総合確保基金
(厚生労働省老健局/問合せ先都道府県庁)

①介護事業所に対する業務改善支援事業

②介護ロボット導入支援事業

③ICT導入支援事業

(2)人材確保等支援助成金
(厚生労働省職業安定局/問合せ先都道府県労働局)

①介護福祉機器助成コース

②設備改善等支援コース

(3)業務改善助成金
(厚生労働省労働基準局/問合せ先都道府県労働局)

(4)働き方改革推進支援助成金(労働時間短縮・年休促進支援コース)
(厚生労働省雇用環境・均等局/問合せ先都道府県労働局)

 

参照元




 

 

一方、導入にかかる労力についても、今までやってきたやり方と大きく変わるわけですから、導入を進める法人にとっても、働いている職員にとっても、一時的に心的な負担も大きいと思われます。

この際に、「ICTを導入することが目的」になってしまわないように気を付けなければいけません。
あくまで、ICTの導入は「介護サービスの質を向上するため」のひとつのツールにすぎません。

 

そのため、まずは、ICT導入のメリットを共有すること、また、どのように導入を進めるのかの計画が重要になります。

 

4、コロナ時代におけるICT導入例

オンライン面会
新型コロナウイルスの影響により、今までのように面会やイベントを実施することが難しくなっている状況の中で、今のコロナ時代だからこそ、「新しい時代に適応していかなければ」と考えている方は多いと思います。

 

ICTの活用が受け入れられやすいタイミングとも言えます。

 

実際、「オンライン面会」や「オンラインレクリエーション」を導入されている事業所も多くあります。
まずは、このように身近に感じられる部分からICTの導入を図ってみても良いのではないでしょうか。

 

ICTの活用や介護ロボットの活用により、介護職員にとって働きやすい職場を実現し、そして、介護サービスのさらなる質の向上を目指しましょう。

 

 

参照元
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