訪問介護における『特定事業所加算』とは?算定の条件は?-三幸福祉カレッジ

大阪校からのお知らせ

2019.10.29お役立ち情報
訪問介護における『特定事業所加算』とは?算定の条件は?

1、特定事業所加算とは?

1425358
「特定事業所加算」とは、質の高い介護サービスを提供している事業所を評価する加算のことです。
特に、専門性の高い人員を配置し、介護度が高い利用者等にも積極的に介護サービスを提供している事業所を評価するもので、地域における介護サービスの向上を目的としています。
国の定める一定の条件を満たし、届け出を行うことにより適用されます。
訪問介護サービス・居宅介護サービスそれぞれ要件が定められていますが、本ページでは、訪問介護の特定事業所加算について記述します。
 

2、「特定事業所加算」の加算される割合は?

計算してみた
 
「特定事業所加算」はⅠ~Ⅳの4種類あり、それぞれで加算される割合が異なります。
•「特定事業所加算Ⅰ」・・・所定の単位数に20%加算
•「特定事業所加算Ⅱ」・・・所定の単位数に10%加算
•「特定事業所加算Ⅲ」・・・所定の単位数に10%加算
•「特定事業所加算Ⅳ」・・・所定の単位数に5%加算

3、「特定事業所加算」の条件は?

チェック
 
まずは、下記(1)~(7)のチェックリストをご確認ください。

 (1)  全ての訪問介護員等に対し、訪問介護員等ごとに研修計画を作成し、当該計画に従い研修(外部研修含む)を実施している又は実施することが予定されている。
 (2)  ①利用者に関する情報若しくはサービス提供に当たっての留意事項の伝達又は訪問介護員等の技術指導を目的とした会議を定期的に開催している。
②サービス提供に当たっては、サービス提供責任者が訪問介護員等に対し、当該利用者に関する情報やサービス提供に当たっての留意事項を文書等の確実な方法により伝達してから開始するとともに、サービス提供終了後担当する訪問介護員等から適宜報告を受ける体制を整備している。
 (3)  全ての訪問介護員等に対する定期的な健康診断を実施する体制を整備している。
 (4)  緊急時等における対応方法を利用者に明示している。
 (5)  訪問介護員等における資格が所定の割合(①又は②のいずれか)を満たしている。
①訪問介護員等の総数のうち介護福祉士の占める割合が30%以上である。
②訪問介護員等の総数のうち介護福祉士、実務者研修終了者、介護職員基礎研修課程修了者、1級課程修了者の占める割合が50%以上である。
 (6)  全てのサービス提供責任者における資格が次の(①又は②)いずれかを満たしている。
①3年以上の実務経験を有す介護福祉士
②5年以上の実務経験を有する実務者研修終了者、介護職員基礎研修課程修了者、1級課程修了者
 (7)  利用者の総数のうち、要介護4及び要介護5である者、認知症日常生活自立度ランクⅢ、Ⅳ又はMである者並びにたんの吸引等が必要な者が占める割合が20%以上である。

下記が加算の条件です。チェックしていただいた項目と合わせて確認してください。

「特定事業所加算Ⅰ」

・(1)~(7)すべての項目に適合していること。

「特定事業所加算Ⅱ」

・(1)~(4)に適合していること。
・(5)or(6)に適合していること。

「特定事業所加算Ⅲ」

・(1)~(4)に適合していること。
・(7)に適合していること。

「特定事業所加算Ⅳ」

・(2)~(4)に適合していること。
・全てのサービス提供責任者に対し、サービス提供責任者ごとに研修計画を作成し、当該計画に従い研修(外部研修含む)を実施している又は実施することが予定されていること。
・指定基準上、常勤のサービス提供責任者の配置が2人以下の事業所であって、基準により配置するサービス提供責任者を常勤により配置し、かつ、基準を上回る数の常勤のサービス提供責任者を1人以上配置していること。
・利用者の総数のうち、要介護4及び要介護5である者、認知症日常生活自立度ランクⅢ、Ⅳ又はMである者並びにたんの吸引等が必要な者が占める割合が60%以上であること。
 
6e718564badb69fefc83f0ef43e0afe1_s
 
やはりもっとも加算割合が高い特定事業所加算Ⅰはなかなかハードルが高いかもしれないですね。
しかし、条件に適合しているのに、届け出を行っていない場合には、届け出を行うことでかなりの加算を得ることができます。
 
また、どれにも適合しないという事業所においては、体制を見直し、まずは「特定事業者加算Ⅱ」「特定事業者加算Ⅲ」への適合を目指すことで、働く介護職員にとって魅力的な職場になるのではないでしょうか。
 
とは言っても、なかなか実態とは合わず難しいという声も聞こえてきそうです。
 
職員の研修や資格取得、人員の確保でお悩みがあれば、三幸福祉カレッジまでお問合せください。
 

この記事を読んだ方へオススメの記事

 

△介護の資格取得なら介護職員初任者研修の三幸福祉カレッジトップへ