仕事と介護を無理なく両立させるポイントと今からできる事前準備

【記事目次】

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高齢化に伴い、介護が必要な親をもつ働き盛りの子世代(30〜50代)が増えてきました。

 

元気だと思っていても、いつ始まるかわからないのが介護であり、今や男女問わずその現実に直面しています。

 

そんなとき、最も避けられない問題が「仕事と介護の両立」ではないでしょうか。「介護離職」という言葉があるように、親の介護をきっかけに仕事を辞めてしまう人も少なくありません。

 

しかし、本当に介護をしながら働き続けることはできないのでしょうか?

 

この記事では「介護離職」しないために、今からできる事前準備と介護が必要になったときに行うべきポイントを3つずつご紹介します。

介護が必要となる前にできること

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元気なうちに家族で話し合いをしておく

 

まだ元気なうちに介護の話をするなんて、と懸念されるかもしれませんが、介護はいつどんなタイミングで必要となるかわかりません。

 

事前に話し合いをしておくことで、「誰が介護をするのか」「どのように協力していくのか」と家族間での意思疎通を図る機会も設けられますし、要介護者(両親など)がどのような介護生活を望んでいるかも把握することができます。

 

ぜひお正月やお盆など帰省するタイミングがあれば、介護について話し合う場を設けてみてください。

 

また認知症の症状がみられる場合、近所を徘徊する可能性もあります。1人でいる場合など、近所の方にお世話になることがあるかもしれませんので、良好な関係を築くためにも普段からコミュニケーションをとるようにしておきましょう。

 

貯金や保険について把握しておく

 

介護保険サービスを利用したり、病院への通院・入院が必要になると、それらの費用が必要となります。

 

介護にかかわる問題のひとつとして、「費用は誰が捻出するのか」という問題が挙げられますが、原則として要介護者の貯金や年金で賄うものと考えましょう。

 

そのためにも、以下の保管場所や加入の有無は事前に確認しておくことが望ましいです。

 

  • ・介護保険証
  • ・銀行の通帳や印鑑
  • ・生命保険への加入有無や加入証書の保管場所

 

また、介護保険サービスや医療サービスの自己負担額が高額になってしまった場合、申請をすることで一定の金額以上は返金される「高額介護サービス費制度」「高額療養費制度」というものがあります。

 

介護保険サービスについて知っておく

 

みなさんはもしご家族に介護が必要となった場合、仕事はどのようにしようと考えていますか?

 

いざ介護をする立場になったとき、これまでのように仕事は続けられないと考え、本当は働きたいのに退職の道を選ぶ方もいらっしゃいます。

 

しかし、いま日本には様々な「介護保険サービス」があり、これらの制度を活用することで、仕事と介護を両立させやすくなってきました。

 

まだ介護が必要のない状況であれば、積極的に情報を得る機会が少ないかと思いますが、実際フルタイム勤務を続けながら仕事と介護を両立させている方もたくさんいらっしゃいます。

 

いざという時のためにも、まずはどのような介護保険サービスがあるのかを「知る」ことが大切です。

 

※具体的な介護保険サービスの内容については、次回の記事に記載します。

 

介護が必要になったらすべきこと

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職場に介護が必要になったことを伝える

 

「職場に迷惑がかかる」という理由で、介護について上司や同僚に打ち明けづらいと考える人も多いかと思います。

 

しかし、いざ介護が始まると通院の付き添いによる遅刻や、体調不良等で急に休みを取らなければいけないケースも出てくるでしょう。そうなった場合、止むを得ず仕事を同僚に任せたり振り替えを行う必要が出てきます。

 

今は自分が介護をする立場であるため、肩身が狭く感じるかもしれませんが、介護は誰もが直面する可能性があるものであり、自分だけのことではありません。

 

遅刻や休暇が介護によるものだと分かっていれば「お互いさま」 という気持ちから協力も得られやすくなります。

 

また、勤務先には育児・介護休業法に基づいた「仕事と介護の両立支援制度(介護休業や介護休暇、短時間勤務など)」が整備されているはずです。内容は勤務先によって異なりますので、どのような制度が利用できるのかもあわせて相談してみましょう。

 

要介護認定前から準備をする

 

要介護度が決定するのは、介護保険の利用申請をおこなってから1ヶ月程度かかる場合もありますが、決定された要介護度は申請日から有効となるため、申請時点から介護保険サービスを利用することができます。

 

したがって、入院していたものの退院が決まり、自宅に戻ったあと介護が必要になりそうな場合は、入院中に介護保険サービスを申請することが可能です。

 

入院中の要介護認定調査は、病院まで認定調査員の方が来てくれますし、認定前に退院となった場合でも、暫定的に介護保険サービスを利用することができます。

※ただし、要介護認定されなかった場合は、差額の費用を全額自費で負担することになります

 

退院後、スムーズに仕事と介護の両立がしやすい環境を整えるためにも、病院の退院支援窓口や地域包括支援センターに相談して、早めに準備を始めましょう。

 

ケアマネジャーに相談する

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ケアマネジャーとは、介護サービスが必要な人とサービス事業所を繋いでくれる存在あり、利用者やその家族の希望を汲みながらケアプランを作成してくれます。

 

ケアプランは利用者本人の要望や家族の仕事状況の変化によって、見直しすることが可能ですので、利用中の介護保険サービスを変更したい場合は相談するとよいでしょう。

 

介護保険サービスを利用していれば、ケアマネジャーが要介護者の自宅を月に1回以上訪問することが義務付けられているため、直接会って話すことができます。都合が合わなければ、悩みや不安が生じた時に電話をかけてもかまいませんし、最近はメール対応をしているケースも増えています。

 

なお、ケアマネジャーは変更することも可能ですので、必要であれば市区町村や地域包括支援センターに相談しましょう。

 

まとめ

今回、仕事と介護を無理なく両立させる6つのポイントを挙げました。

 

  • ①元気なうちに家族で話し合いをしておく
  • ②貯金や保険について把握しておく
  • ③介護保険サービスについて知っておく
  • ④職場に介護が必要になったことを伝える
  • ⑤要介護認定前から準備をする
  • ⑥ケアマネージャーに相談する

 

介護をしながら働き続けるためには、「事前準備」と「介護保険サービスの活用」がカギとなりますので、ぜひ参考にしてみてください。

 

次回は、両立支援制度や介護保険制度には、どのようなサービス・支援があるのかをご紹介していきます。