- 介護コラム
介護福祉士実務者研修修了者の給料|資格手当・施設別の月給も

介護職として働く中で、「実務者研修を修了すると給料はどのくらい上がるのだろう」と気になっている人も多いのではないでしょうか。無資格や初任者研修の状態からステップアップを目指すうえで、収入面の変化は重要なポイントです。 本記事では、介護福祉士実務者研修修了者の給料相場や資格手当の目安、施設別の月給水準について詳しく解説します。
本記事では、介護福祉士実務者研修修了者の給料相場や資格手当の目安、施設別の月給水準について詳しく解説します。
目次
介護福祉士実務者研修とは

護福祉士実務者研修とは、より専門的な知識・技術を身につけ、質の高い介護サービスを提供するための研修です。介護職員初任者研修の上位資格に位置づけられ、医療的ケアや高度な介護技術など、実践的な内容を体系的に学びます。
実務者研修を修了すると、一定の条件のもとで喀痰吸引や経管栄養といった医療的ケアを行えるようになるほか、サービス提供責任者として配置される要件を満たすなど、業務の幅が広がります。
また、無資格からでも受講・取得を目指すことが可能であり、働きながら資格取得を目指す人も少なくありません。さらに、実務者研修の修了は、国家資格である介護福祉士の受験要件の一つとなっており、キャリアアップを目指すうえで重要なステップとなる資格です。
介護福祉士実務者研修を修了すると給料は上がる?

無資格の状態から介護福祉士実務者研修を修了すると、携われる業務の範囲が広がるだけでなく、給料アップが期待できるケースもあります。専門性が高まることで職場内での評価が上がり、給料に反映される可能性があるためです。
実務者研修修了による給料の上がり方は、勤務先の給与体系によって異なります。例えば、基本給そのものが引き上げられる場合もあれば、資格手当が別途支給されることで総支給額が増えるケースもあります。さらに、基本給の引き上げと資格手当の両方が反映されることもあります。
そのため、実際にどの程度給料が上がるかは職場によって差がありますが、統計データを見ると、一定の給与差があることがわかります。
資格別の給料相場
厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果」によると、資格別の平均給与額(月額)は以下のとおりです。
| 無資格 | 290,620円 |
| 介護職員初任者研修 | 324,830円 |
| 介護福祉士実務者研修 | 327,260円 |
| 介護福祉士 | 350,050円 |
無資格者の平均給与額が290,620円であるのに対し、実務者研修修了者は327,260円となっており、その差は36,000円以上に及びます。実務者研修を修了することで、無資格者と比べて給与水準が明確に高くなる傾向が見られます。
一方で、初任者研修修了者と実務者研修修了者の差は約2,000円にとどまっています。ただし、実務者研修は介護福祉士国家試験の受験資格となる重要なステップです。さらに上位資格である介護福祉士を取得することで、給料が大きく上昇する傾向にあります。
このように、実務者研修は単体でも無資格より高い給与水準につながる資格であると同時に、将来的に大幅な収入アップを目指すための中間的なステップとしても重要な役割を果たしています。
資格手当の相場
実務者研修を修了した場合、基本給とは別に「資格手当」が支給されるケースもあります。資格手当の金額は事業所によって異なりますが、一般的な相場は月3,000円〜15,000円程度とされています。
ただし、すべての事業所が「実務者研修手当」という名目で明確に支給しているわけではありません。資格手当として独立して支給する場合もあれば、基本給の引き上げや賞与に反映する形で処遇改善が行われるケースもあります。
また、施設の種類や規模、勤務形態(常勤・非常勤)、夜勤の有無などによっても支給額は異なります。そのため、実務者研修修了後の収入を正確に把握するためには、自身の勤務先の給与規定を確認することが大切です。
【施設別】介護福祉士実務者研修修了者の給料相場

介護福祉士実務者研修修了者の給料相場は、働く施設の種類によっても大きく異なります。ここでは、主な施設別に月額給与の目安と、無資格者との違いについて解説します。
出典:厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果(161P)」
介護老人福祉施設
介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)は、要介護度の高い高齢者が長期入所する施設です。
実務者研修修了者の平均給与額は348,210円で、無資格者の303,410円と比べると約45,000円の差があります。入所施設は夜勤も多く、資格による評価が給料に反映されやすい傾向があります。
介護老人保健施設
介護老人保健施設は、在宅復帰を目指す高齢者にリハビリテーションや医療ケアを提供する施設です。
実務者研修修了者の平均給与額は325,800円、無資格者は305,230円となっており、約20,000円の差があります。医療職との連携も多く、専門性が求められる環境です。
訪問介護事業所
訪問介護事業所では、利用者の自宅を訪問して身体介護や生活援助を行います。
実務者研修修了者の平均給与額は348,020円です。 なお、訪問介護員として従事するためには初任者研修以上の資格が必要なため、無資格者は従事できません。資格取得が就業の前提となる分、給与水準も比較的高い傾向があります。
通所介護事業所
通所介護事業所(デイサービス)は、日帰りで介護や機能訓練を提供する施設です。
実務者研修修了者の平均給与額は294,960円、無資格者は280,090円で、その差は約15,000円となっています。夜勤がないケースが多く、入所施設と比べると給与水準はやや抑えめです。
通所リハビリテーション事業所
通所リハビリテーション事業所(デイケア)は、医療機関や介護老人保健施設に併設され、リハビリを中心としたサービスを提供します。
実務者研修修了者の平均給与額は292,780円、無資格者は273,690円で、約19,000円の差があります。専門職との連携が多く、知識や技術が評価されやすい環境です。
介護医療院
介護医療院は、長期療養が必要な高齢者に医療と介護を一体的に提供する施設です。
実務者研修修了者の平均給与額は335,560円で、無資格者の286,270円に比べると約49,000円の差があります。医療的ケアの知識が求められるため、資格取得による評価が大きく反映されやすい施設といえるでしょう。
介護福祉士実務者研修の修了後に給料をさらにアップさせるためには?

実務者研修の修了はゴールではなく、キャリアアップの通過点です。国家資格である介護福祉士を取得すれば、給与水準はさらに高まる傾向があります。また、チームリーダーやサービス提供責任者、管理職などの役職を目指すことで、役職手当の支給による収入アップも期待できます。
継続的なスキル向上が、将来の安定した収入につながります。
まとめ

介護福祉士実務者研修を修了すると、無資格と比べて給与水準が高くなる傾向があり、施設によっては月3万円〜5万円程度の差が生じることもあります。さらに、実務者研修は介護福祉士国家試験の受験資格となる重要なステップであり、将来的に大幅な収入アップを目指すうえでも大切な資格です。
実務者研修の受講やキャリアアップを検討している人は、ぜひ掲載先サイトの講座情報を確認し、自身の働き方や目標に合ったステップアップを目指してみてください。
この記事の監修者
三幸福祉カレッジ 編集部
実務者研修・初任者研修を全国で開講している三幸福祉カレッジです。介護の仕事や資格について皆さんが疑問に思っていることや気になること、話題の情報を更新しています。