- 介護コラム
介護福祉士実務者研修をハローワークで受講するメリット・デメリット

介護福祉士実務者研修は、介護福祉士の受験資格として必要となる重要な研修です。受講には一定の費用がかかるため、「できるだけ費用を抑えて取得したい」と考える人も多いのではないでしょうか。
実務者研修は民間スクールで受講するのが一般的ですが、一定の条件を満たすことでハローワークが提供する「ハロートレーニング」でも受講可能です。受講料が無料になるケースもある一方で、対象者や受講条件には制限があります。
本記事では、ハローワークで実務者研修を受講する仕組みや、メリット・デメリットについてわかりやすく解説します。
目次
介護福祉士実務者研修はハローワークで受講可能!

介護福祉士実務者研修は、介護福祉士国家試験の受験資格として必要となる重要な研修です。介護職の基礎知識に加え、医療的ケアやより実践的な介護技術などを体系的に学ぶことができ、介護職としてのスキルアップやキャリア形成に直結する内容となっています。
実務者研修は、初任者研修よりも専門性が高く、受講期間も長いため、働きながらどのように受講するかを含めて計画的に進めることが重要です。
介護福祉士実務者研修は、民間スクールだけでなく、ハローワークが提供する職業訓練制度の中でも受講できます。費用を抑えられる点は大きな魅力ですが、受講対象やスケジュールには一定の条件があるため、自分の状況に合っているかを確認することが大切です。
参考:厚生労働省「あなたのしごと探しに、役立つスキルを。ハロートレーニング」
ハローワークが提供するハロートレーニングの種類2つ

ハローワークが提供するハロートレーニングには、大きく分けて「求職者支援訓練」と「公共職業訓練」の2種類があります。いずれも実務者研修を受講できる可能性がありますが、対象となる人や受講の条件が異なるため、自分の状況に合った制度を選ぶことが重要です。
ここでは、それぞれの特徴と違いについてわかりやすく解説します。
求職者支援訓練|雇用保険を受給できない求職者向け
受講料は原則として無料(テキスト代などは自己負担)で、実務者研修を受講することが可能です。また、一定の条件を満たすことで「職業訓練受講給付金」が支給されるため、生活費の負担を軽減しながら学ぶことができます。
求職者支援訓練は、雇用保険を受給できない求職者を対象とした職業訓練制度です。主に離職して間もない人や、これまでの就業期間が短く雇用保険の受給要件を満たしていない人などが対象です。
公共職業訓練|雇用保険を受給している人
公共職業訓練は、雇用保険の失業給付(基本手当)を受給している求職者を対象とした制度です。主に会社を退職し、現在失業保険を受給している人が利用できます。
こちらも受講料は原則無料(テキスト代などは自己負担)で、実務者研修を受講することが可能です。さらに、受講期間中も失業給付を受けながら通えるため、収入面の不安を抑えつつ資格取得を目指せる点が特徴です。
求職者支援訓練と公共職業訓練の主な違い
| 項目 | 求職者支援訓練 | 公共職業訓練 |
|---|---|---|
| 対象者 | 雇用保険を受給できない人 | 雇用保険を受給している人 |
| 主な状況 | 非正規・就業経験が短いなど | 退職後に失業保険を受給中 |
| 給付 | 職業訓練受講給付金 (条件あり) | 失業給付を受給しながら受講 |
| 受講料 | 無料 (教材費などの一部自己負担) | 無料 (教材費など一部自己負担) |
ハローワークで実務者研修を受講するメリット・デメリット

ハローワークで実務者研修を受講する際、費用面を中心にさまざまなメリットがある一方で、受講環境や働き方に関わるデメリットも存在します。特に実務者研修は受講期間が長いため、自分の生活スタイルに合っているかを踏まえて慎重に判断することが重要です。
ここでは、主なメリット・デメリットについて詳しく見ていきましょう。
メリット(1)受講料が無料になる
ハローワークのハロートレーニングを利用すれば、実務者研修の受講料は原則として無料です。民間スクールでは数万円〜十数万円程度の費用がかかることが一般的であるため、費用を大きく抑えられる点は大きな魅力です。
特に実務者研修は初任者研修よりも受講期間が長く、費用も高くなりやすいため、無料で受講できるメリットはより大きいといえるでしょう。
メリット(2)一定の要件を満たせば給付金や手当がもらえる
ハロートレーニングでは、一定の条件を満たすことで給付金や手当を受け取ることができます。
例えば、求職者支援訓練では「職業訓練受講給付金」が支給される可能性があり、月10万円の給付金に加えて通所手当などが支給されるケースもあります。また、公共職業訓練の場合は、失業保険を受給しながら受講できるため、生活費の不安を抑えながら資格取得を目指せます。
このように、収入面の不安を軽減しながら学べる点は、大きなメリットの一つです。
メリット(3)就職の斡旋・サポートを受けられる
ハローワークで実務者研修を受講すると、訓練修了後に求人紹介や就職支援を受けることができます。履歴書の書き方や面接対策などのサポートを受けられるため、スムーズに就職活動を進めることが可能です。
特に、実務者研修はキャリアアップを目的とする人が多い資格でもあるため、より条件の良い職場への転職を目指す際にも有利に働く場合があります。
デメリット(1)受講の場所・時間が限られる
ハローワークの職業訓練は通学を前提としており、受講できる場所が限られています。そのため、住んでいる地域によっては通学が難しく、負担が大きくなる可能性があります。
また、開講時間は平日の日中が中心となるため、仕事をしながら通うことは難しいケースが多いでしょう。さらに、やむを得ず欠席した場合でも振替受講ができないことがあり、スケジュールの自由度が低い点にも注意が必要です。
デメリット(2)選考の倍率が高い
ハロートレーニングは誰でも受講できるわけではなく、申し込み後に書類選考や面接などの選考試験があります。人気のある講座では応募者が多く、倍率が高くなることも少なくありません。
そのため、申し込めば必ず受講できるわけではなく、場合によっては再度申し込みを行う必要があります。早めに資格取得を目指したい人にとっては、この点が大きなデメリットとなる可能性があります。
デメリット(3)受講期間中は仕事ができない
実務者研修は受講期間が長く、ハローワークの職業訓練では平日の日中に通学する必要があるため、 受講期間中に仕事を続けることが難しくなります。
そのため、現在働いている人にとっては、収入が途絶えてしまう可能性がある点は大きな負担といえるでしょう。特に、生活費を確保しながら資格取得を目指したい場合には、慎重に検討する必要があります。
実務者研修の受講は「ハローワークor民間スクール」どっちがいい?

実務者研修の受講方法には、ハローワークのハロートレーニングと民間スクールの2つの選択肢がありますが、どちらが適しているかは自身の状況によって異なります。
できるだけ費用を抑えて受講したい人や、現在仕事をしておらず時間に余裕がある人は、ハローワークの職業訓練を利用するのがおすすめです。受講料が無料になるだけでなく、条件を満たせば給付金を受け取りながら学べるため、経済的な負担を軽減できます。
一方で、現在働いている人や、自分のペースで無理なく受講したい人には、民間スクールの利用が適しています。民間スクールであれば、通信講座や夜間・週末コースなどが用意されていることが多く、仕事と両立しながら受講しやすい環境が整っています。
また、多くの民間スクールでは独自の割引制度やキャンペーンを実施しており、条件によってはハローワークで受講する場合と大きく変わらない費用で受講できることもあります。
特に、働きながら実務者研修を受講したい人にとっては、民間スクールの方が現実的な選択肢といえるでしょう。自身のライフスタイルや目的に合わせて、最適な受講方法を選ぶことが大切です。
まとめ

ハローワークのハロートレーニングを利用すれば、介護福祉士実務者研修を無料または低額で受講できる可能性があります。特に、求職者で条件を満たしている人にとっては、費用を抑えながら資格取得を目指せる点が大きなメリットです。
一方で、受講には対象条件や選考があるほか、通学を前提としたスケジュールで進むため、働きながら受講することが難しい点には注意が必要です。受講期間中の働き方や生活への影響も踏まえ、自分に合った方法を選ぶことが重要といえるでしょう。
そのため、現在仕事をしている人や、自分のペースで無理なく受講したい人は、民間スクールの活用も視野に入れるのがおすすめです。まずは各スクールの資料請求や詳細情報を確認し、複数の選択肢を比較しながら最適な受講方法を検討してみてください。気になる点があれば、お気軽にお問い合わせください。
この記事の監修者
三幸福祉カレッジ 編集部
実務者研修・初任者研修を全国で開講している三幸福祉カレッジです。介護の仕事や資格について皆さんが疑問に思っていることや気になること、話題の情報を更新しています。