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介護福祉士実務者研修で資格手当は出る?施設別月収と手当額の相場も

介護職として働くなかで、「介護福祉士実務者研修を修了すると資格手当はもらえるのか」「どれくらい収入が変わるのか」と気になっている人も多いのではないでしょうか。

実務者研修は、介護福祉士国家試験の受験要件としてだけでなく、職場によっては資格手当や給与水準の向上につながる重要な資格です。

本記事では、介護福祉士実務者研修による資格手当の有無や相場、施設別の平均月収を詳しく解説します。現在の職場や今後の転職先を選ぶ際の判断材料として、ぜひ参考にしてください。

そもそも介護福祉士実務者研修とは

介護福祉士実務者研修とは、介護職として必要な専門知識や技術を体系的に学ぶための研修で、介護福祉士国家試験を受験するために必須となる資格です。

実務者研修では、介護過程の展開、医療的ケア(たん吸引・経管栄養)に関する基礎知識、認知症ケア、コミュニケーション技術など、現場で即戦力となる内容を幅広く学びます。

受講要件は特になく、無資格・未経験の人でも受講可能です。すでに介護職員初任者研修や旧ホームヘルパー2級を修了している場合は、科目免除によって受講時間を短縮できます。

修了までの学習時間は、無資格者で約450時間が目安とされています。 難易度については、国家資格試験のような厳しい選抜試験はなく、カリキュラムをきちんと履修し、修了評価をクリアすれば取得できるため、働きながらでも比較的取得しやすい資格といえます。

その一方で、専門性の高い知識を身につけられるため、現場での評価やキャリアアップにつながりやすい点が大きな特徴です。 介護福祉士実務者研修のカリキュラム内容や受講方法については、別記事で詳しく解説しています。

介護福祉士実務者研修の修了者は資格手当が出る?

介護福祉士実務者研修を修了すると、資格手当が支給されるかどうかは勤務先の方針によって異なります。ただし実際には、実務者研修を修了している介護職員に対し、何らかの資格手当を設けている事業所は少なくありません。

特に、下位資格である介護職員初任者研修と比較すると、実務者研修の方が資格手当の対象になりやすい傾向があります。

実務者研修では、医療的ケアを含む専門的なカリキュラムを修了しているため、現場で任される業務の幅が広がり、その点が評価されやすいためです。

一方で注意したいのが、職場によっては資格手当の支給対象を「国家資格のみ」に限定しているケースもある点です。その場合、介護福祉士実務者研修は国家資格ではないため、資格手当が支給されないことがあります。 ただし、実務者研修のメリットは資格手当に限りません。基本給を含めた給与水準が上がりやすいことも大きな特徴です。

厚生労働省が公表した「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果」によると、介護職員の平均月収は、実務者研修修了者が327,260円、無資格者が290,620円と、約4万円の差があります。 この差額すべてが資格手当ではないものの、資格手当の有無や評価の違いが収入差の一因になっていると考えられます。

次章では、実務者研修による資格手当の具体的な相場について詳しく見ていきましょう。

介護福祉士実務者研修による資格手当の相場

介護福祉士実務者研修の修了に対して資格手当を支給している職場では、その金額に一定の幅があります。相場としては、月額3,000円〜15,000円程度が一般的です。

資格手当の金額は法律で定められているものではなく、各事業者が独自に設定しています。また、介護職員等処遇改善加算の配分方法も事業所ごとに異なるため、その方針の違いが資格手当の金額差として表れやすい点も特徴です。

特に、人手不足が深刻な職場や、有資格者が少ない事業所では、実務者研修修了者を確保・定着させる目的から、資格手当を比較的手厚く設定する傾向があります。

一方で、資格の有無よりも役職や勤続年数を重視する職場や、小規模な通所介護事業所(デイサービス)などでは、資格手当が低めに設定される、もしくは支給されないケースも見られます。

このように、資格手当の金額は職場ごとの差が大きいため、「実務者研修=必ずいくらもらえる」と一概には言えません。

次章では、施設形態ごとに、実務者研修修了者の平均月収がどの程度異なるのかを具体的に見ていきましょう。

【施設別】介護福祉士実務者研修修了者の平均月収

介護福祉士実務者研修の修了は、資格手当の支給だけでなく、月収全体を押し上げる効果が期待できます。

ただし、その影響の大きさは、働く施設の形態によって大きく異なります。求められる専門性や業務内容が違うため、実務者研修修了者の評価の仕方にも生じるからです。

施設平均月収無資格との差
特別養護老人ホーム 348,210円 約4.4万円
介護老人保健施設 325,800円 約2.0万円
介護医療院 335,560円 約4.9万円
訪問介護事業所 348,020円
通所介護事業所 294,960円約1.4万円
通所リハビリテーション事業所 292,780円 約1.9万円

出典:厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果」

介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)では、実務者研修修了者の平均月収は348,210円とされており、無資格者との差は約4.4万円にのぼります。入所者の介護度が高く、身体介護や夜勤対応が中心となることから、専門的な知識や判断力を持つ人材が評価されやすい傾向があります。

介護老人保健施設では平均月収が325,800円で、無資格者との差は約2万円です。医療職と連携しながら在宅復帰を支援する役割を担うため、一定の専門性は求められるものの、施設全体での役割分担が明確な分、差はやや穏やかになります。

介護医療院では、平均月収335,560円、無資格者との差は約4.9万円と比較的大きな開きがあります。医療的ケアに近い対応が必要な場面も多く、実務者研修で学ぶ知識やスキルが、現場で直接評価されやすいことが理由の一つです。

訪問介護事業所では平均月収348,020円と高水準ですが、無資格者との差は明確に示されていません。利用者の自宅で一人ひとりに向き合う働き方であるため、資格だけでなく、経験や対応力が重視される傾向があります。

一方、通所介護事業所(デイサービス)や通所リハビリテーション事業所では、平均月収はそれぞれ294,960円、292,780円と、他施設と比べると低めです。

無資格者との差も約1〜2万円程度にとどまっており、資格よりも勤務時間や役割分担が重視されやすいことが背景にあります。

このように、実務者研修修了による収入アップの度合いは、施設の特性や人材に求められる専門性によって左右されます。資格手当の金額だけを見るのではなく、どの施設で働くかによって、基本給を含めた月収水準がどの程度変わるのかを意識することが重要だといえるでしょう。

介護職員が資格手当・年収をさらに上げるための方法

介護福祉士実務者研修を修了することで、資格手当や月収アップが期待できますが、さらに収入を高めたい場合は、いくつかの選択肢があります。

●介護福祉士の取得を目指す

実務者研修は介護福祉士国家試験の受験要件でもあります。介護福祉士を取得すると、資格手当の金額が上がったり、昇給・昇格の対象になったりするケースが増え、長期的な年収アップにつながります。

●介護職員等処遇改善加算を取得している事業所で働く

処遇改善加算を適切に取得・配分している事業所では、資格や試験が給与に反映されやすい傾向があります。求人票や面接時に、加算の取得状況や配分方法を確認することが大切です。

●同じ職場で経験を積み、役割を広げる

勤続年数や業務の幅が評価される職場では、資格手当だけでなく基本給や役職手当の増加が期待できます。実務者研修で得た知識を日々の業務に活かし、信頼を積み重ねていくことも、収入アップの近道です。

まとめ

介護福祉士実務者研修は、資格手当の支給だけでなく、基本給を含めた月収全体の向上につながる可能性がある資格です。

ただし、資格手当の有無や金額、収入アップの度合いは、事業所や施設形態によって大きく異なります。資格手当の金額だけに注目するのではなく、施設ごとの月収水準や評価の仕方を踏まえたうえで、今後の働き方やキャリアを考えることが大切です。

介護福祉士実務者研修や資格取得について気になる点があれば、ぜひ弊社サイトからお問い合わせください。

この記事の監修者

三幸福祉カレッジ 編集部

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