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  • 【2026年最新】介護福祉士国家試験の結果通知方法の変更、外国人職員の「在留期間延長」救済措置を解説 
    2026.02.24
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    【2026年最新】介護福祉士国家試験の結果通知方法の変更、外国人職員の「在留期間延長」救済措置を解説 

     介護福祉士国家試験という大きな挑戦をされた皆さん、本当にお疲れ様でした。 2026年(第38回)試験からは、新たに「パート合格制度」が導入され、合否の仕組みが大きく変わりました。さらに、特定技能で働く外国人職員の方には、不合格でも日本での挑戦を続けられる「1年間の在留延長」という救済措置も新設されています。    今回は、全受験生が知っておくべき「最新の合格基準・結果通知の注意点」と、外国人向けの「在留期間の延長制度」について、ポイントを絞って分かりやすく解説します。   合格発表の速報はこちらから! 1. 【全受験生共通】ここをチェック!合格基準と結果通知の注意点  まずは、すべての受験生に関わる合格発表の前提条件とスケジュールを確認しましょう。  介護福祉士試験の「合格条件」  ◆試験に合格するためには、以下2つの条件を同時に満たす必要があります。  ①合格基準点以上の得点であること(総得点の60%程度を基準に、難易度で補正されます)  ②11試験科目群すべてにおいて得点があること(0点の科目群が1つでもあると不合格になります)   また、次の表のパート別基準点以上の得点があれば、合格したパートは次回受験時に免除され、再度受験する必要がなくなります。 (各パートの平均得点の比率を用いて、全体の合格基準点を按分して得られる各パートの点数以上を得点し、かつ、当該パートを構成する試験科目群すべてにおいて得点があることが必要です。) 合格発表のスケジュール  HP発表:2026年3月16日(月)午後2時〜 試験センターのホームページに合格者の受験番号と正式な正答が掲載されます。  郵送通知(成績通知書):2026年3月19日(木)発送 HPでは分からない「どのパートに合格したか」の詳細や科目別得点が、ハガキで届きます。  「見込受験」の方は特に注意!  証明書類(卒業証明書など)を提出期限までに提出し、受理されて初めて通知が発送されます。未提出の場合は「試験が無効」となり、通知も届きません。  通知書(ハガキ)は1年間大切に保管を!  もし再受験をすることになった場合、次回の申込時に今回の通知書に記載された情報(パート合格の記録など)が必要です。少なくとも1年間は大切に保管しましょう。 引用:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター:第38回介護福祉士国家試験の結果通知について 2. 【外国人職員限定】不合格でも「1年間の延長」が可能に!  厚生労働省は、介護分野の特定技能外国人が最終年度(5年目)の試験で不合格だった場合でも、一定の条件を満たせばさらに1年間日本に滞在して再挑戦できる救済措置を設けています。「もしダメだったら帰国しなければならないの?」という不安を抱えている方にとって、これは大きな希望となる制度です。  在留期間を延長するための条件  以下の条件をすべて満たす必要があります。 この制度により、「あと一歩!」で合格に届かなかった方も、日本で働きながらもう一度チャンスを掴むことができます。 引用:厚生労働省:介護分野における特定技能外国人の通算在留期間の延長に関する措置について(PDF) まとめ ・合格には「基準点以上」かつ「全科目群で得点」が必要・パート合格の詳細は、3月19日以降に届く「郵送通知」で確認・見込受験者は、書類提出を済ませないと「試験無効」になる ・特定技能外国人は、条件を満たせば「1年間の在留延長」が可能  今回のポイントをしっかり押さえて、安心して次のステップへ進みましょう。 

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  • 特定技能「介護」をわかりやすく解説|要件やメリット・デメリットも
    2026.02.18
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    特定技能「介護」をわかりやすく解説|要件やメリット・デメリットも

    日本で介護の仕事に就きたいと考える外国人にとって、「特定技能『介護』」は重要な在留資格の一つです。 特定技能は、一定の技能と日本語能力を備えた外国人が、介護施設などで働くことを認める制度で、取得ルートや要件がいくつかあります。 さらに2025年4月からは、制度の見直しにより、これまで対象とされてきた訪問介護への従事が一部解禁されました。 本記事では、特定技能「介護」の概要や取得方法、訪問介護解禁の背景や条件を分かりやすく整理し解説します。 特定技能「介護」とは 特定技能は、深刻化する人手不足の中で、生産性向上や国内人材の確保のための取組を行ってもなお人材を確保することが困難な状況にある産業上の分野において、一定の専門性・技能を有する外国人材を受け入れる制度です。介護以外にも農業、建設など14分野あります。 対象となる外国人は、介護技能評価試験と2つの日本語試験に合格した上で入国し、介護事業所で最大5年間受け入れすることができます。5年後は帰国となりますが、介護福祉士の国家資格を取得すれば、在留資格「介護」に変更して、永続的に働くことができます。 任せられる業務 特定技能「介護」で任せられる業務は、身体介護等のほか、これに付随する支援業務とされています。 例えば、入浴、食事、排泄の介助等の身体介護のほか、レクリエーションの実施や機能訓練の補助等を行うことができます。 ただし、訪問系サービスについては、対象外とされていますので、注意が必要です。 対象施設については、以下のリンク先をご確認ください。 対象施設|厚生労働省 雇用形態 特定技能外国人の雇用形態は、「直接雇用」に限られています。派遣等の雇用形態は認められませんので、注意が必要です。 また、労働条件についても、報酬の額や労働時間等が日本人と同等以上でなくてはいけません。 事業所受け入れ人数の上限 事業所で受け入れることができる特定技能1号の外国人は、事業所単位で、日本人等の常勤介護職員(雇用保険被保険者)の総数を上限とされています。 ・特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針(分野別運用方針)|厚生労働省 外国人が特定技能「介護」を取得するための4つのルート 外国人が日本で特定技能「介護」として働くためには、いくつかの取得ルートがあります。現在、主に以下の4つがあり、自身の学歴や職歴、日本語能力によって適したルートが異なります。ここでは、それぞれの特徴やポイントを分かりやすく解説します。 (1)介護分野における特定技能1号評価試験へ合格する 最も基本的なルートが、試験に合格して特定技能「介護」を取得する方法です。このルートでは、以下の試験に合格する必要があります。 ・介護技能評価試験・日本語能力試験(N4相当以上)※国際交流基金日本語基礎テストでも可・介護日本語評価試験 介護の知識や技術だけでなく、現場で必要となる専門用語や日本語でのコミュニケーション能力が求められます。 介護分野での実務経験がない人や、海外から新たに来日を目指す人にとって、最も一般的なルートといえるでしょう。 (2)技能実習2号または就労育成制度から移行する すでに日本で介護分野の経験がある人は、試験免除で特定技能へ移行できるケースがあります。 介護分野の技能実習2号を良好に修了した外国人は、 ・介護技能評価試験・日本語試験 が免除され、特定技能1号(介護)へ移行することが可能です。「良好に修了」とは、一定期間の実習を終え、技能評価や実習評価を満たしていることを指します。 また、2027年からは、技能実習制度に代わり就労育成制度がスタートする予定です。この制度では、一定期間の就労を通じて、介護技能と日本語能力を段階的に身につけ、所定の要件を満たすことで、特定技能1号(介護)へ移行できる仕組みとなっています。これから来日を考える人にとって、将来の選択肢の一つとなる制度です。 関連記事:三幸福祉カレッジ「【2027年開始】介護分野の「就労育成制度」とは?旧制度との違いも」   (3)介護福祉士養成施設を修了する 日本国内の介護福祉士養成施設(専門学校・大学など)を修了した外国人は、原則として試験が免除され、特定技能「介護」を取得できます。 このルートの特徴は、 ・日本の介護教育を体系的に学べる・日本語力、専門知識ともに高めやすい 点です。 将来的に介護福祉士資格の取得や、在留資格「介護」での移行を目指す人に向いているルートといえるでしょう。 (4)EPA介護福祉士候補者として在留期間を満了する EPA(経済連携協定)に基づき来日した介護福祉士候補者として、一定期間(原則4年間)就労・研修に適切に従事した外国人も、特定技能「介護」へ移行できます。 ここでいう「適切に従事」とは、直近の介護福祉士国家試験において、 ・合格基準点の5割以上の得点・すべての試験科目で得点がある ことなどが要件となります。 特定技能「介護」が制定された背景 特定技能制度は、深刻化する人材不足に対応するために、2019年に新設された在留資格の制度です。 日本において、中小・小規模事業者をはじめとした人手不足は深刻化しています。生産性向上や国内人材確保のための取組を行ってもなお人材を確保することが困難な状況にある産業上の分野において,一定の専門性・技能を有し、即戦力となる外国人を受け入れるために、特定技能制度が制定されました。 「介護」分野においても、人材確保に関する様々な取り組みが行われているものの、高まる介護需要に対応できる国内介護人材の確保を進めていくことが困難となっている状況から、特定技能1号の分野のひとつとして定められています。 ・特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針(分野別運用方針)|厚生労働省 特定技能「介護」の試験と要件について 特定技能1号、2号いずれも各特定産業分野の試験に合格する必要があり、特定技能1号は日本語試験にも合格する必要があります。介護分野は1号ですので、両方の試験に合格しなければなりません。 特定技能「介護」の試験 特定技能「介護」として働くために、合格しなければならない試験は以下の3つです。 介護技能評価試験 国際交流基金日本語基礎テスト(もしくは日本語能力試験N4以上) 介護日本語評価試験 通常の日本語試験に加えて、介護日本語評価試験への合格も必須となります。 試験免除の要件 以下の場合は、上記の試験が免除になります。 ①介護福祉士養成施設を修了 介護福祉士養成施設を修了した人は、試験が免除されます。 ②「技能実習2号」を良好に修了 介護分野の技能実習2号を良好に修了した人は、特定技能「介護」に移行することができ、上記の「介護技能評価試験」と「日本語能力試験」が免除となります。 ここで言う良好に修了しているとは、技能実習を2年10月以上修了し、かつ①技能検定3級又はこれに相当する技能実習評価試験に合格している、②技能実習生に関する評価調書がある、のいずれかです。 ③EPA介護福祉士候補者として就労・研修に適切に従事(4年間) ここでいう適切に従事とは、直近の介護福祉士国家試験の結果通知書により、①合格基準点の5割以上の得点があり、かつすべての試験科目に得点があることです。 なお、EPA介護福祉士候補者が介護福祉士国家試験に合格した場合は、在留資格「介護」に移行できます。 ・特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針(分野別運用方針)|厚生労働省 ・介護分野における特定技能外国人の受け入れについて|厚生労働省 ・特定技能ガイドブック|出入国在留管理庁 特定技能「介護」のメリット・デメリット 先ほど紹介した在留資格「介護」は、在留資格の中でも制約が最も少なく、外国人介護人材が希望すれば、永続的に日本で働くことも可能です。ただし、介護福祉士合格が条件となっていることからも、外国人人材にとってのハードルは最も高くなっています。技能実習については、人材育成が目的の制度であるため、制約が多いです。 一方、特定技能「介護」については、支援(詳しくは、次の項目で紹介します)のハードルがあるものの、外部へ委託することも可能で、比較的活用しやすい制度といえます。 これらのことを踏まえ、特定技能「介護」の、メリット・デメリットを以下にまとめています。 メリット ・民間の人材紹介などを通じて、就職先を探すことができる・新設の事業所でも就労が可能で、配属後すぐに人員配置基準に含められる・常勤介護職員と同数まで受け入れが認められている・一定の条件を満たせば、1人で夜勤に入ることができる これらの特徴から、特定技能「介護」は、来日後すぐに現場で活躍し、実務経験を積みやすい制度といえます。 特に夜勤に従事できる点は、勤務シフトの幅が広がるだけでなく、収入面やキャリア形成の面でもプラスに働く場合があります。 また、在留期間は最長5年と定められているものの、その間に介護福祉士の国家資格を取得すれば、在留資格「介護」へ移行し、長期的に日本で働く道も開かれています。 デメリット ・外国人介護人材が自身で職場を選べるため、転職リスクがある。・訪問介護系の事業所では受け入れができない・外国人介護人材が技能実習「介護」として働けるのは、5年が上限である 転職リスクを除く、デメリットについては、特定技能「介護」で受け入れ中に、外国人介護人材が介護福祉士国家試験に合格することで、在留資格「介護」に移行することができれば、解消されます。 受け入れ事業所側が満たすべき要件 特定技能「介護」で外国人を受け入れるためには、事業所側にもいくつかの要件が課されています。これらは、外国人が安心して働き、生活できる環境を整えることを目的としたものです。ここでは、受け入れ事業所が基本的に行うべき対応を4つの観点から解説します。 ●基準 適切な雇用契約を行うこと 受け入れ機関が適切であること 外国人を支援する体制があること 外国人を支援する計画が適切であること ●受け入れ機関の義務 外国人と結んだ雇用契約を確実に履行すること 外国人への支援を適切に実施すること 出入国在留管理庁及びハローワークへの各種届出 適切な雇用契約を行うこと、法令順守していることなどの要件もありますが、支援計画に基づく外国人の生活面も含めた各種支援が義務付けられていることが特定技能の特徴です。 また、分野別協議会への入会も必要となります。 ・特定技能ガイドブック|出入国在留管理庁 1号特定技能外国人支援計画 具体的には、以下の10項目について支援計画を立て、計画に基づいた支援を行う必要があります。 受け入れ事業所は、1号特定技能外国人に対して、支援計画を作成・実施しなければなりません。 支援内容には、事前ガイダンスや生活オリエンテーション、日本語学習機会の提供、定期的な面談などが含まれます。 これらを自社で対応することが難しい場合には、登録支援機関へ委託することも認められており、状況に応じた柔軟な対応が可能です。 事前ガイダンス 出入国する際の送迎 住居確保・生活に必要な契約支援 生活オリエンテーション 公的手続き等への同行 日本語学習の機会の提供 相談・苦情への対応 日本人との交流促進 転職支援(自己都合退職以外) 定期的な面談・行政機関への通報 こちらは、ハードルが高いように思われますが、法人や事業所で対応することが難しければ、外部の登録支援機関へ委託することが認められています。受け入れにあたり、人材紹介サービス等を利用される場合は、人材紹介会社が登録支援機関となっている場合もありますので、問い合わせてみるとよいでしょう。 ・特定技能ガイドブック|出入国在留管理庁 分野別協議会への入会 在留資格「特定技能」で外国人を受け入れる法人・機関の方は、初めて1号特定技能外国人を受け入れた日から4ヶ月以内の間に、「介護分野における特定技能協議会」の構成員になることが必要です。 分野別協議会とは、特定技能制度の適正な運用や情報共有を目的とした設けられた組織で、受け入れ事業所は初めて外国人を受け入れた日から4か月以内に加入しなければなりません。 協議会を通じて、制度改正や運用ルールに関する最新情報を把握できる点も、事業所にとって重要な役割といえるでしょう。 ・特定技能ガイドブック|出入国在留管理庁 【2025年4月】特定技能「介護」で訪問介護が解禁! 2025年4月、「特定技能制度に係る既存の分野別運用方針」の改正により、特定技能「介護」を持つ外国人材が訪問介護分野で働くことが可能となりました。これまで訪問介護は、利用者の居宅に一人で訪問しサービスを提供する特性上、外国人材の従事が認められていませんでしたが、深刻な人材不足とサービス需要の拡大を背景に、制度が大きく見直されました。 この改正の最大の背景として挙げられるのが、訪問介護分野における慢性的な人手不足です。令和6年度の介護労働実態調査によると、訪問介護事業所の83.4%が「人手不足」と回答しており、そのうち29.8%は「大いに不足している」と答えています。これは他の介護サービスと比較しても高い水準であり、現場の逼迫した状況がうかがえます。 一方で、訪問介護サービスの需要は今後も拡大すると見込まれています。厚生労働省の資料によれば、2022年時点で約106万人だった訪問介護の利用者数は、2040年には約134万人まで増加すると推計されています。高齢化の進行や独居高齢者の増加により、在宅での介護ニーズが一層高まっていることが背景にあります。   日本人介護人材の確保が年々難しくなる中、訪問介護分野においても外国人材の活躍が不可欠となりつつあります。今回の制度改正は、訪問介護サービスの安定的な提供体制を維持するための重要な一歩と言えるでしょう。   出典:公益財団法人 介護労働安定センター「令和6年度 介護労働実態調査結果(スライド26 従業員の職種別過不足状況)」 出典:厚生労働省「新しい複合型サービス(地域包括ケアシステムの深化・推進)(スライド5 訪問介護の事業所数・利用者数等/スライド9 訪問介護サービスの実績と今後の見込量等)」     特定技能外国人の受け入れ対象となる訪問系サービス 制度改正により、特定技能「介護」の外国人材が従事できる訪問系サービスには、主に訪問介護(身体介護・生活援助)が含まれます。ただし、すべての訪問系業務が一律に解禁されるわけではなく、事業所の体制や支援内容など、一定の条件を満たすことが前提となります。 特定技能「介護」で訪問系サービスに従事するための要件 特定技能外国人が訪問介護に従事するためには、介護職員初任者研修の修了や、日本語能力の確保に加え、一定期間の施設系サービスでの実務経験が求められます。また、訪問時の緊急対応体制や、継続的な指導・相談ができる支援体制を事業所側が整備していることも重要な要件とされています。 特定技能「介護」以外の在留資格は? 在留資格「介護」 専門的・技術的分野への外国人労働者の受け入れを目的とした制度です。 日本の介護福祉士養成校に通う外国人留学生は、卒業して介護福祉士を取得すると、「介護」という在留資格(いわゆる介護ビザ)を取得できます。家族の帯同も可能で、在留期間も制限なしで更新可能です。 令和2年4月1日からは、実務経験を経て介護福祉士を取得した方も、在留資格「介護」への移行対象となっています。 受け入れに向いている事業所 養成校と連携し、採用活動ができる事業所 訪問介護系のサービスにも従事してもらいたい事業所 ・在留資格「介護」 | 出入国在留管理庁 ・介護福祉士資格を取得した外国人の方に対する在留資格「介護」の付与について|厚生労働省 技能実習「介護」 技能実習は、国際貢献のため、発展途上国等の外国人を日本で一定期間(最長5年)に限り受け入れ、OJTを通じて技能を移転する制度です。 技能実習生は入国後、日本語と介護の基礎等に関する講習を受けてから、介護事業所で受け入れます。入国1年後の試験に合格すると追加で2年受け入れることができます。3年後の試験に合格するとさらに2年実習を受けることができ、その後は帰国し、母国で介護業務に従事します。 技能実習期間中に介護福祉士の国家資格を取得すれば、在留資格「介護」に変更して、日本で永続的に働くこともできます。 受け入れに向いている事業所 開設後、3年以上の事業所 実習生に対して、指導者をつけることのできる事業所 外国人介護人材を確実に受け入れたい事業所 なるべく外国人介護人材の転職リスクを避けたい事業所 ・外国人技能実習制度について |厚生労働省 ・介護職種の技能実習制度について|厚生労働省 まとめ 特定技能とは、人材不足に対応するため、即戦力となる外国人を受け入れる制度である 事業所単位で常勤職員数と同数まで受け入れできる 雇用形態は、直接雇用のみで、労働条件も日本人職員と同等以上 外国人人材に対する支援が必要だが、登録支援機関へ委託もできる 5年が上限だが、介護福祉士の国家試験に合格すれば、在留資格「介護」へ移行できる 在留資格「介護」へ移行すれば、永続的に働くことができる 特定技能「介護」は、日本の介護現場で即戦力として働きたい外国人にとって、現実的な選択肢となる在留資格です。取得ルートは試験合格や技能実習からの移行など複数あり、自身の経験や日本語力に応じて選ぶことができます。また、2025年4月からは訪問介護が解禁され、働けるフィールドも広がりました。 一方で、在留期間の上限や要件には注意が必要です。外国人介護士に将来的に長く日本で働きたい場合は、介護福祉士資格や在留資格「介護」への移行も視野に入れ、サポートしていきましょう。

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  • 【介護の日本語】外国人への教え方のコツをわかりやすく解説
    2026.02.17
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    【介護の日本語】外国人への教え方のコツをわかりやすく解説

    日本における外国人労働者は、現在、172万人にのぼると言われており、介護業界でも欠かせない存在となっています。 介護の仕事では、コミュニケーションが不可欠であり、職場で働く外国人介護士へ日本語を教えるのが難しいと悩んでいる方も多いのではないでしょうか。 この記事では、外国人へ日本語を教えるための基本的な考え方や、外国人介護士の日本語レベルなどを紹介します。 1、日本語は難しいと言われる理由 世界的にはたくさんの言語がありますが、日本語は、最も難しい言語のひとつであると言われています。外国人にとって、なぜ日本語は難しいと言われるのでしょうか。 日本語が難しいと言われる理由を知ることで、外国人介護者へ日本語を教える際に気をつけるポイントが見えてきますので、ぜひチェックしてみてください。 主語や目的語を省略することがある 日本語は、会話の中で、頻繁に主語や述語、目的語が省略されます。 たとえば、「今日、研修に行ってきたよ。とても勉強になったよ。おすすめ!」という会話ですが、英語に直すと、「I went to training today. I learned a lot. I recommend it to you too.」 となり、日本語では多くの主語や目的語がたくさん省略されていることがわかります。 日本人であれば、文脈や雰囲気で理解できる言葉も、外国人にとっては、主語や述語が省略されると、何を言われているのかわからなくなります。 外国人と日本語でコミュニケーションを取る際には、主語や述語、目的語を省略しないように気を付けましょう。 くだけた表現をする場合がある 日本語には、文語表現、口語表現があり、さらには、身近な人や友達と話す際には、タメ語と呼ばれるくだけた表現を使うことがあります。 外国人が日本語を学ぶときには、「~です」「~ます」の表現を使うことが多いため、くだけた表現を理解しづらい場合があります。 日本語に不慣れな外国人と会話をする場合には、「~です」「~ます」の表現を使うようにするとよいでしょう。 敬語表現が難しい 敬語表現も、日本語が難しいと言われる理由のひとつです。 敬語表現には、「丁寧語」「尊敬語」「謙譲語」がありますが、この中でも「尊敬語」「謙譲語」を理解することが難しいと言われます。 先述のとおり、外国人が日本語を学ぶときには、「です」「~ます」の表現を使うことが多いため、「丁寧語」を中心にコミュニケーションをとるとよいでしょう。 遠回しな表現をすることがある 日本では、直接的な表現を避け、遠まわしな表現をすることがあります。特に、相手にとって都合の悪いことを言う場合には、できるだけ角が立たないような言い回しをすることが多いです。 たとえば、次のような会話です。 「今日、一緒に食事に行きませんか?」 「今日は、食欲がなくて…。」 「では、今月どこかで食事に行きませんか?」 「ん~。また考えとくね」 わたしたちは、「食欲がなくて…」と言われて、断られたと理解しますが、外国人にとっては、聞いたことへの直接的な回答がないので、何を言われているのかわからない場合があります。また、この流れで「また考えとくね」と言われれば、可能性が低いことを察する方が多いと思いますが、「考えてくれるんだ」とポジティブに受け取られてしまう場合もあります。   このように、外国人にとっては、遠回しな表現では、回答の意味を理解できず、また、意味を取り違える可能性もあります。外国人とコミュニケーションをとる場合には、遠回しな表現を避け、Yes・Noをはっきり伝えるようにしましょう。 2、日本語を教える前に直接法と間接法の違いを知ろう 言語の教え方には、直接法と間接法の2パターンあります。日本語を教える前に、それぞれの違いを知っておきましょう。 直接法とは 直接法とは、学習者が習得したい言語と同じ言語で教える方法です。日本語を教える際に、日本語のみで授業をします。多くの日本語学校では、この方法により日本語を教えています。 間接法とは 間接法とは、学習者の母語や英語を使って、言語を教える方法です。 解説する際には、学習者が理解できる言語を使うので、詳しく説明することができます。 3、介護の日本語|教え方のポイント【初級編】 日本語を知らない人に、どうすれば、日本語を教えることができるのでしょうか。直接法での日本語の教え方を解説します。 外国人介護士の場合、在留資格の要件により、すでに基本的な日本語を習得している場合が多いのですが、実際の介護現場では、うまく日本語でのコミュニケーションが取れないこともあるでしょう。 言葉が伝わらず、困った際に、参考にしてみてください。 写真やイラスト、ジェスチャーを使う 日本語を教える際には、写真やイラスト、ジェスチャーを使うことが有効です。はじめて日本語を学ぶ人へも、まずは、写真やイラストを使って、単語を教えます。 たとえば、「りんご」という単語を教える場合には、誰が見ても「りんご」とわかる写真やイラストを見せます。外国人は、これをみて聞いて、日本語では「りんご」と言うのか!と理解することができます。 次に、学習者が取得した単語を使って、短い文章を教えます。りんごを切っている写真やイラスト、またジェスチャーを使って、「りんごを切る」という文章を教えます。 日本語を教える人は、学習者に教えたい単語や文章の写真やイラストをなるべくたくさん用意しておくとよいでしょう。 会話の一文を短くする 日本語を教える際には、会話の一文を短くしましょう。 わたしたちも慣れない外国語を、突然長文で話されても、何も聞き取れず、理解もできません。日本語を教えるときも同じく、短い会話からスタートします。 日本に来たばかりの方や、日本語初級者には、なるべく短い言葉で話しをするようにしましょう。 ゆっくり・はっきり発音する ゆっくり・はっきりと発音することも重要です。 わたしたちが日常使っている言葉でも外国人にとっては、馴染みのない発音もあります。学習者の母語にない発音の場合、その言葉を聞き取ることが難しく、発音することも難しいと言われます。 また、自身の発音が、外国人にとっては、お手本になりますので、外国人と話す際には、ゆっくり・はっきりと正しく発音するように心がけるようにしましょう。 文法を教えるコツ 文法を教える際には、学習者がすでに習得している単語を使って、簡単な文法から教えるようにしましょう。 (例) 「こんにちは。」 「わたしは、〇〇です」 「わたしは、ベトナム人です」 「これは、りんごです」 「これは、りんごではありません」 先述した写真やイラスト・ジェスチャーも有効です。 わたしたちが英語を学習したときと同じですね。自己紹介や挨拶など、日常的に使う簡単な文法から覚えていき、少しずつ理解できることを増やしていきます。 介護場面での語彙を教える 外国人介護士は、通常の日本語学習に加えて、介護場面で使用する日本語も覚える必要があります。 ここでも、先述の写真やイラストを用いた学習が有効ですが、外国人介護士の教材も用意されています。 たとえば、日本介護福祉会が、技能実習生向けに用意している「介護の日本語」という教材では、介護場面での語彙(からだのしくみや名称、介護場面で使用する物品の名称等)と介護場面での声かけ表現について、イラストを見て学習できるようになっています。 このように、教材をうまく活用しながら、介護場面で必要な語彙を覚えてもらいましょう。 参考資料:介護の日本語|日本介護福祉会 4、介護の日本語|教え方のポイント【中級編】 基本的な単語や挨拶を習得したら、数字や形容詞、動詞を学習します。読み方が複数あったり、活用変化のパターンが複数あったり、日本語が難しいと言われる理由がここにも溢れています。 日本語学校において、日本語を教える方法は、外国人が馴染みやすいように工夫されており、わたしたちが義務教育の国語の授業で習ってきた国文法とは少し異なります。 介護現場で外国人に日本語を教える方は、外国人が、どのように日本語を学んでいるのかを知っておくとよいでしょう。 数字・時間・曜日を教える 簡単な日本語を話せるようになったら、数字・時間・曜日を教えます。 日本語の数字は、使い方によって読み方が異なるため、 難しいと言われています。 たとえば、1~10の数字を見ても、使い方によって読み方が変わります。 0(ぜろ/れい) 1(いち) 2(に) 3(さん) 5(ご) 6(ろく) 7(なな・しち) 8(はち) 9(きゅう・く) 10(じゅう) また、数字と時間で異なる読み方をするものがあることから、時間表現も難しいと言われています。 たとえば、0時・7時・9時については、数字の読み方とは異なり、それぞれ、0時(れいじ)、7時(しちじ)、9時(くじ)と読みます。分の表現では、1分(いっぷん)、7分(ななふん)10分(じゅっぷん)というように、不規則な発音になります。 形容詞を教える 外国人に日本語の形容詞を教える場合には、「い形容詞」と「な形容詞」に分けて教えます。 日本人にとっては、なじみのない分類ですが、名詞装飾の際に、「~い」となるものが「い形容詞」、「~な」となるものが「な形容詞」です。 い形容詞の例 ・「面白い」「美しい」「多い」「辛い」「甘い」「安い」「高い」   な形容詞の例 ・「綺麗な」「元気な」「親切な」「必要な」「十分な」「好きな」「嫌いな」   なぜ、この二つに分類させるかというと、否定形、過去形に活用するときに、活用変化が違うからです。 い形容詞の場合は、否定形にするときは、「~い」を、「~くない」に、過去形にするときは、「~い」を、「~かった」に変化させます。 例:面白い 【否定形】面白い→面白くない 【過去形】面白い→面白かった な形容詞は、名詞装飾の際に、「~な」となりますが、普通形は、「~だ」です。普通形から否定形、過去形に変化させます。 否定形にするときは、「~だ」を、「~ではない(~じゃない)」、過去形にするときは、「~だ」を、「~だった」と変化させます。 例:綺麗な(綺麗だ) 【否定形】綺麗だ→綺麗ではない(じゃない) 【過去形】綺麗だ→綺麗だった 動詞を教える 外国人に日本語の動詞を教える場合、「Ⅰグループ」「Ⅱグループ」「Ⅲグループ」の3つのグループに分けて教えます。 動詞を否定形(~ない形)、過去形(~た形)、接続形(~て)などに活用にする際の変化のパターンによって3つのグループに分類しています。 日本の学校教育の中では、動詞の分類を五行動詞、上一段動詞、下一段動詞、カ行変格動詞、サ行変格動詞として習っていますが、外国人に日本語を教えるときは、まずは、「~です」「~ます」の表現から教えるのが一般的です。 そのため、動詞についても「~ます」を基本形として、3つの分類を教え、その後それぞれの変化のパターンを学んでいきます。 分類の仕方と活用変化の例は、以下のとおりです。 Ⅰグループ:「~ます」の前の文字が、い(i)段【五行動詞】 (例) 【ます形】行きます(ikimasu)/書きます(kakimasu) 【辞書形】行く(iku)/書く(kaku) 【ない形】行かない(ikanai)/書かない(kakanai) 【た 形】行った(itta)/書いた(kaita) 【て形】行って(itte)/書いて(kaite)   Ⅱグループ:「~ます」の前の文字が、え(e)段【上一段動詞・下一段動詞】 ※見ます、起きます等の上一段動詞は、「~ます」の前の文字は、い(i)段ですが、Ⅱグループに分類されるため、例外として教えます。 (例) 【ます形】寝ます(nemasu)/食べます(tabemasu)/見ます(mimasu) 【辞書形】寝る(neru)/食べる(taberu))/見る(miru) 【ない形】寝ない(nenai)/食べない(tabenai)/見ない(minai) 【た 形】寝た(neta)/食べた(tabeta)/見た(mita) 【て 形】寝て(nete)/食べて(tabete)/見て(mite)   Ⅲグループ:「来ます」「します」の2つのみ【カ行変格動詞・サ行変格動詞】 (例) 【ます形】来ます(kimasu)/します(shimasu) 【辞書形】来る(kuru)/する(suru) 【ない形】来ない(konai)/しない(shinai) 【た 形】来た(kita)/した(shita) 【て 形】来て(kite)/して(shite) 5、外国人介護士の日本語レベル 外国人が日本で働くためには、在留資格が必要です。また、介護分野については、日本語でのコミュニケーションが欠かせない仕事であり、専門知識や専門用語も理解する必要があることから、各在留資格の制度でも、一定レベルの日本語能力が求められています。 そのため、介護士として働く外国人の日本語レベルは、在留資格の種類にもよりますが、一般的には、日常的な場面で使われる日本語をある程度理解することができる「日本語能力試験のN3相当」だと言われています。 参考資料:N1〜N5:認定の目安 | 日本語能力試験とは 6、日本語能力の不足によって起こる問題 外国人が日本語学校で勉強し、試験に合格していても、実際に介護現場での実務に就くと、日本語能力の不足による問題が起こることがあります。 そのため、介護現場においても、継続して日本語を教え、日本語での仕事やコミュニケーションをサポートしていく必要があります。 介護記録を書けない 介護記録とは、介護サービス事業者が利用者に提供したサービスの実施内容や支援経過をまとめるための帳票です。介護記録を書くためには、実施したサービスについて正確に表記する必要があり、さらには、漢字や専門用語を正しく使わなければなりません。 日本語を読むや話すことができても、書くことが難しい場合も多く、難しい業務のひとつと言われています。一方、記録を書くことも日本語学習につながりますので、その意識を持たせるようにするとよいでしょう。 利用者とコミュニケーションをうまく取れない 介護サービスを提供する上で、利用者との円滑なコミュニケーションは不可欠です。利用者の中には、方言で話しをされる方や、早口に話をされ、聞き取りづらいケースもあるでしょう。うまくコミュニケーションが取れないと介護サービスの質が低下してしまいますので、注意が必要です。 病名などが読めない 病名などの専門用語を読めずに、申し送りなどの確認に時間がかかってしまう場合があります。また、理解できないまま、業務にあたることで、事故につながる可能性もありますので注意が必要です。 制度変更等の通知やお知らせを読めない 介護事業所が職員に向けて出す通知やお知らせを読めない場合があります。特に文書上では、難しい表現も多くなりがちですので、外国人介護者が理解できているかを確認するようにしましょう。 まとめ:外国人に対する日本語の教え方をマスターしよう この記事では、外国人介護士と一緒に働く方向けに、日本語の教え方について解説してきました。 今も多くの外国人が日本で働くために、世界で最も難しいと言われる日本語を勉強しています。日本語学校では、基本的な日本語を学びますが、実際の職場や生活場面では、また日本語の難しさを実感することになります。 職場で外国人に日本語を教える際には、その人がどのように日本語を学んできたのか、どのような時に日本語を難しいと感じるのか等を把握して、より日本語を理解してもらえるようにサポートしていきたいですね。   また、ゆくゆくは介護福祉士の資格を取ってほしいと考えている方も多いはず。外国人介護士に実務者研修を受講してもらう場合もあると思います。その際は、学校などのサポート体制も確認し、学校選びをするようにしましょう。

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  • 【2027年開始】介護分野の「就労育成制度」とは?旧制度との違いも
    2026.02.16
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    【2027年開始】介護分野の「就労育成制度」とは?旧制度との違いも

      外国人が日本で働くための制度として、これまで広く活用されてきたのが「技能実習制度」です。しかし技能実習制度は、本来「技能を学び、母国へ持ち帰ること」を目的とした制度であり、就労期間や転職の制限など、実態との乖離が課題として指摘されてきました。 こうした背景を受け、外国人が日本で働きながら段階的に技能や日本語能力を高め、将来的な定着を見据えた新たな制度として、2027年4月から「育成就労制度(就労育成制度)」が開始予定です。介護分野においても、外国人材の受け入れのあり方が大きく変わろうとしています。 2027年に開始予定の「就労育成制度」とは? 就労育成制度とは、外国人が日本で就労しながら、特定技能に求められる水準の技能や日本語能力を段階的に身につけていくことを目的とした新たな在留制度です。一定期間の育成就労を通じて、評価や試験などの要件を満たすことで、特定技能への円滑な移行が想定されている点が大きな特徴です。 従来の技能実習制度は2027年までに段階的に廃止され、今後はこの就労育成制度が、外国人材受け入れの中心的な制度として位置付けられる予定です。 就労育成制度が創設された背景 就労育成制度が創設された背景には、技能実習制度が抱えてきた構造的な課題と、介護分野をはじめとする深刻な人材不足があります。技能実習制度は本来、「国際貢献」を目的とした制度であり、制度上は人手不足の解消を前提としていませんでした。 しかし現場では、慢性的な人材不足を補う手段として活用されるケースが増え、制度の趣旨と実態との間に大きな乖離が生じていました。 また、転籍制限の厳しさや高額な来日費用、一部で指摘されていた人権侵害などが国内外で問題視されてきたことも、制度見直しを迫られる要因となっています。特に介護分野では、今後日本人だけで人材を確保することが難しくなると見込まれており、外国人材を短期的な労働力としてではなく、中長期的に育成し、定着を図る仕組みが求められていました。 こうした課題を踏まえ、外国人が安心して働きながら技能や日本語能力を高め、将来のキャリアにつなげられる制度として、就労育成制度が創設されたのです。 介護分野における就労育成制度の仕組み|技能実習制度との違いも 介護分野における就労育成制度(以下、「就労育成制度(介護)」)は、外国人が日本の介護現場で就労しながら、段階的に技能と日本語能力を身につけ、将来的に特定技能「介護」へ移行することを前提とした制度です。ここでは、従来の技能実習制度(介護)と比較しながら、制度の仕組みや特徴を項目別に整理していきます。 目的 就労育成制度(介護)の目的は、外国人が日本で実際に就労しながら、介護分野に必要な技能や知識、日本語能力を段階的に習得し、将来的に特定技能へ円滑に移行することにあります。単なる人材確保ではなく、中長期的な育成と定着を前提としている点が特徴です。 一方、技能実習制度(介護)は「国際貢献」を目的とし、開発途上国の人材に日本の技能を移転することを制度の趣旨としていました。そのため、介護現場での就労はあくまで「実習」という位置付けであり、継続的な雇用や定着は想定されていませんでした。 このように、就労育成制度では人材を育成しながら日本社会に定着させることを明確に目的としている点が、技能実習制度との大きな違いです。 介護事業者にとっても、将来を見据えた人材育成がしやすい制度といえます。 在留資格 就労育成制度(介護)では、新たに創設される「育成就労」という在留資格のもとで外国人が就労します。この在留資格は、一定期間の就労と育成を通じて、特定技能に必要な水準へ到達することを前提とした設計になっています。 技能実習制度(介護)では、「技能実習」という在留資格で来日し、1号から2号、条件を満たせば3号へと段階的に移行する仕組みでした。ただし、在留資格の位置付けはあくまで「実習」であり、労働力としての活用は制度上の本来目的ではありませんでした。 就労育成制度では、最初から就労を前提とした在留資格が付与されるため、事業者側・外国人側ともに、将来のキャリアや雇用継続を見据えた計画を立てやすくなる点が特徴です。 育成就労期間 就労育成制度(介護)では、一定期間の「育成就労期間」が設けられ、この期間中に介護技能や日本語能力の習得を段階的に進めていきます。期間中は評価や指導を受けながら、特定技能への移行要件を満たすことを目指します。 技能実習制度(介護)では、原則として最長5年間の実習期間が設定されており、その期間内で定められた技能を習得することが求められていました。ただし、実習期間が終了すると原則帰国が前提となるため、継続的な就労につながりにくい側面がありました。 就労育成制度では、育成期間そのものが特定技能での「準備期間」と位置付けられているため、実習修了後の進路が不透明になりにくく、本人・事業者双方にとって継続的な就労につながりやすい点が大きな利点といえます。 転籍制限期間 就労育成制度(介護)では、一定の条件下で本人の意思による転籍(転職)が認められる方向で制度設計が進められています。原則として育成の継続性を担保するための期間は設けられるものの、やむを得ない事情がある場合や、制度上定められた要件を満たした場合には、過度に移動を制限しない仕組みが想定されています。 技能実習制度(介護)では、転籍は原則禁止されており、例外的に認められるのは受け入れ先の倒産や重大な人権侵害など、極めて限定的なケースに限られていました。そのため、職場環境に問題があっても、簡単に移動できない点が課題とされてきました。 就労育成制度では、転籍制限を緩和することで、外国人材の人権保護や働きやすさに配慮すると同時に、事業者側にも適切な労務管理や育成体制の整備がより強く求められる点が、技能実習制度との大きな違いといえます。 日本語能力の要件 就労育成制度(介護)では、来日時点では基礎的な日本語能力を前提としつつ、就労期間中に段階的に日本語力を高めていくことが想定されています。特定技能への移行を見据え、育成期間中に必要な日本語教育や評価が行われる点が特徴です。 技能実習制度(介護)においても、日本語能力は一定程度求められていましたが、制度全体としては日本語教育の位置付けが十分とは言えず、現場任せになっているケースも少なくありませんでした。 就労育成制度では、日本語能力の向上が制度上明確に位置付けられるため、外国人材が介護現場で円滑にコミュニケーションを取りながら働き、将来的なキャリア形成につなげやすくなる点が利点です。 受け入れ事業者側の義務 就労育成制度(介護)では、受け入れ事業者に対し、計画的な育成・指導体制の整備が求められます。技能や日本語能力の習得状況を把握し、適切な指導や支援を行うことが制度上の前提です。 技能実習制度でも、受け入れ事業者には一定の義務が課されていましたが、実習内容や指導体制の質にばらつきがあり、制度趣旨が十分に果たされていないケースも指摘されてきました。 就労育成制度では、外国人材を長期的に育成・定着させることが前提となるため、事業者側も人材育成の一環として制度を活用できる点が特徴です。結果として、職場環境の改善や定着率向上にもつながることが期待されます。 特定技能「介護」移行までの流れ 就労育成制度(介護)では、一定期間の就労を通じて介護分野に必要な技能や日本語能力を段階的に身につけ、所定の評価や試験などの要件を満たすことで、特定技能1号(介護)へ移行する仕組みが想定されています。育成期間中から移行を見据えた準備ができるため、制度の「出口」が明確に設計されている点が大きな特徴です。育成期間中に必要な評価基準をクリアすれば、在留資格を変更することで、引き続き日本国内で介護業務に従事することが可能です。本人にとっては、日本での就労を継続しながらキャリアアップを目指せる仕組みといえるでしょう。 一方、技能実習制度(介護)では、原則として技能実習2号を良好に修了した後に、特定技能へ移行する流れです。技能実習はあくまで技能移転を目的とした制度であるため、特定技能への移行は「修了後の選択肢」という位置付けでした。 就労育成制度では、介護分野に必要な技能や日本語能力を計画的に習得しながら移行準備を進められるため、修了後の進路が不透明になりにくく、本人・受け入れ事業者双方にとって継続的な就労につながりやすい制度といえます。(関連記事:特定技能「介護」をわかりやすく解説|要件やメリット・デメリットも) まとめ 就労育成制度は、介護分野における深刻な人材不足という課題に対し、外国人材を「一時的な労働力」ではなく、育成し定着させる人材として受け入れることを目的とした制度 です。技能実習制度と比べ、特定技能「介護」への移行が明確に設計されている点も大きな特徴といえます。この制度の創設により、介護事業者にとっては人材採用の選択肢が広がり、計画的な人材育成が可能になります。外国人材にとっても、日本での働き方や将来へのキャリアを見据えた、安心して働ける環境づくりが期待されています。制度の活用を検討する際は、専門事業者への相談も有効です。

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  • 【2026年1月版】パート合格制度による介護分野の特定技能の在留期間延長について|仕組みと条件を解説
    2026.01.22
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    【2026年1月版】パート合格制度による介護分野の特定技能の在留期間延長について|仕組みと条件を解説

    第38回(2026年1月実施)介護福祉士国家試験から、「パート合格制度」が導入されました。介護分野の特定技能で働く外国人介護士は、 5年の在留期限を迎える前に、国家試験で不合格になっても、1パート以上合格し総得点80%以上を取った場合、最長1年間の在留延長が可能 になります。 この制度によって、外国人介護士は翌年度の国家試験に再挑戦し、介護福祉士資格の取得を目指しやすくなります。 パート合格とは? 介護福祉士国家試験を複数のパートに分け、合格したパートは翌年の受験が免除される制度 です。 今回の厚生労働省からの発表で、特定技能の外国人は、5年目の試験で「1パート以上合格」かつ「総得点80%以上」 の場合、翌年の試験に向けて最長1年間の在留延長が可能 になります。 出典:厚生労働省「介護福祉士国家試験のパート合格(合格パートの受験免除)による介護分野で 「特定技能1号」の在留資格をもって本邦に在留する外国人の通算在留期間の延長に関する措置について」 参考記事:三幸福祉カレッジ「【最新版】第38回(2026年1月実施)介護福祉士国家試験情報 試験日からパート合格、受験手続の方法まで写真付きで解説」 ■ なぜ1年延長が重要なのか 特定技能1号は原則 5年で終了。そのため、試験準備が間に合わない外国人も多くいました。 1年延長により ・翌年もう一度受験できる ・働きながら学習を続けられる ・施設も育てた人材を失わずに済む というメリットが生まれます。 ■ 延長するための条件(最重要ポイント) ◉ 本人が満たす条件 ・国家試験を 全パート受験 ・1パート以上合格・総得点80%以上 ・翌年度の受験を誓約 ・合格したら「介護」に資格変更、不合格時は帰国 ◉ 受入れ機関が行うこと ・本人と 学習計画を作成 ・面談して学習状況を評価 ・講座受講や模試などの学習支援を計画 ・必要書類を厚労省へ提出 ■ 制度がもたらす3つの変化 ・外国人に再挑戦のチャンスが生まれる ・人材が定着し、施設の負担が減る ・“学び続ける体制” を施設が整えるきっかけになる この制度は、外国人が介護福祉士を目指すチャンスを広げる仕組み です。同時に、施設にとっては「人材を育てる」体制を整えるタイミング でもあります。外国人介護人材が増加する中で、資格取得支援と人材定着の両面で、施設の運営に直接的な影響を与える制度の導入になったと思います。

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  • 外国人が介護福祉士国家試験を受験するには?合格率やスケジュールを解説
    2025.07.10
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    外国人が介護福祉士国家試験を受験するには?合格率やスケジュールを解説

    外国人が介護福祉士国家試験を受験するには?合格率やスケジュールを解説 日本の介護現場では、外国人の力がますます求められています。そんな中、外国人が「介護福祉士」として国家資格を取得し、長く安定して働く道も広がっています。 そこで今回は、外国人が介護福祉士国家試験を受験するための要件や合格率、スケジュールなど、採用を検討する施設長の方に役立つ情報を詳しく解説します。 外国人介護士の受け入れの状況 日本では少子高齢化が進み、介護の現場では深刻な人手不足が続いています。そんな中、外国人介護士の受け入れが急速に広がっており、介護の現場を支える大切な存在として期待されています。 政府もこの流れを後押ししていて、外国人が日本で介護の仕事をしやすくなるよう、制度の整備が進められています。 外国人が介護の仕事をするための主な制度 特定技能1号:介護の知識と日本語力を持つ外国人が、日本の介護施設で働ける制度です。最大5年間働くことができ、介護福祉士の資格取得も目指せます。 技能実習制度:日本の介護技術を学びながら働く制度で、実習を終えた後に特定技能へ移行することも可能です。 外国人介護士が介護福祉士国家試験を受験する方法 外国人介護士が介護福祉士国家試験を受験する方法は、入国ルートによって異なります。特に多い「特定技能」や「技能実習」からの実務経験ルートを中心に、それぞれの要件や受け入れ実績などをわかりやすく解説します。 ①実務経験ルート(特定技能・技能実習) 外国人が日本で 介護福祉士国家試験の受験資格を得るために、一定期間の実務経験を積むルートのことです。主に以下の2つの在留資格が対象です。 特定技能1号:介護の知識と日本語力を持つ外国人が、日本の介護施設で働ける制度です。最大5年間働くことができ、介護福祉士の資格取得も目指せます。 技能実習制度:日本の介護技術を学びながら働く制度で、実習を終えた後に特定技能へ移行することも可能です。  受験資格の要件(共通) 実務経験3年以上 実務者研修の修了 介護福祉士国家試験の合格 介護福祉士国家試験を合格することで、外国人も日本人と同様に介護福祉士として働くことが可能になります。 特に特定技能で入国する外国人は年々増加しており、2024年8月末時点で、39,000人を超えています。 法務省「第1表 主な国籍・地域別 特定技能分野別 特定技能1号在留外国人数」 https://www.moj.go.jp/isa/content/001434838.pdf 厚生労働省 社会・援護局「技能実習『介護』における固有要件について」 https://www.mhlw.go.jp/content/12000000/000995757.pdf 厚生労働省「厚生労働省 東海北陸厚生局」 https://www.pref.aichi.jp/uploaded/life/576455_2649215_misc.pdfhttps://www.mhlw.go.jp/content/12000000/001090473.pdf?utm_source=chatgpt.com ②EPAルート(EPA介護福祉士候補者) EPA(経済連携協定)ルートは、インドネシア、フィリピン、ベトナムの3カ国と日本の協定に基づき、母国で介護や関連教育を受けた候補者が、日本で介護福祉士国家試験を目指しつつ就労・研修する制度です、来日前研修や訪日後の日本語・介護導入研修を経て、原則4年間介護施設で実務を積むことにより国家試験受験資格を得て、合格後は介護福祉士として日本で継続就労が可能です。 EPA介護福祉士候補者の受け入れは、2008年に制度が開始されて以降、インドネシア・フィリピン・ベトナムの3カ国を対象に実施されています。2024年度までの累計数は、インドネシアが3,491人、フィリピンが3,105人、ベトナムが1,669人で、合計8,302人にのぼります。  受験資格の要件(共通) 候補者は母国での一定水準の看護、介護教育を修了し、日本語能力はベトナムがN3以上、インドネシアとフィリピンがN3〜N4程度が求められます 日本での受け入れ施設には、研修体制や報酬の適切性など厚生労働省や法務省告示に基づいた基準の順守が必要です。 厚生労働省「インドネシア、フィリピン及びベトナムからの外国人看護師・介護福祉士候補者の受入れについて」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/gaikokujin/other22/index.html 厚生労働省「経済連携協定(EPA)に基づく外国人看護師・介護福祉士候補者の受入れ概要」 https://www.mhlw.go.jp/content/001497609.pdf ③養成施設ルート(在留資格「留学」) 外国人が在留資格「留学」で日本国内の介護福祉士養成施設に通い、卒業後に国家試験を受験するルートです。日本語学校を経て入学し、2年以上の課程を修了することで、国家試験の受験資格を得られます。 日本介護福祉士養成施設協会「介護福祉士養成施設における外国人留学生受入数の推移等」 https://kaiyokyo.net/news/r3_foreign_students.pdf?utm_source=chatgpt.com 養成施設ルートの受け入れは年々拡大しており、2021年度には2,189人の外国人留学生が介護福祉士養成施設に在籍していました。 介護福祉士国家試験には複数の受験ルートがありますが、現在は「実務経験ルート」で働きながら受験を目指す外国人が多数を占めています。特定技能として入国した場合、5年以内に合格する必要があるため、生活支援だけでなく、学習や試験対策の支援体制も非常に重要です。 外国人の介護福祉士国家試験合格率 外国人が介護福祉士国家試験に合格するためには、介護の専門知識に加えて、相当な日本語能力が求められます。 第37回介護福祉士国家試験における全体の合格率は78.3%と高い水準を示しましたが、外国人の中でも「特定技能1号」の受験者の合格率は33.3%、「技能実習」からの受験者の合格率は32.3%と、全体と比べて大きく低い結果となっています。 これは、試験内容自体が高度な専門用語を含んでおり、文章の読解力や微妙な日本語表現の理解力を必要とすることが背景にあります。 厚生労働省「介護福祉士国家試験の受験者・合格者・合格率の推移」 https://www.mhlw.go.jp/content/12004000/001457250.pdf 日本の介護現場では、外国人介護士の活躍がますます広がっています。しかし、介護福祉士の国家資格を目指す外国人にとって、試験に合格するまでの道のりは決して簡単ではありません。介護の仕事は、実際の現場での経験も大切ですが、国家試験では専門的な知識が求められます。そのため、試験対策としての学習環境がとても重要です。多くの外国人は、仕事をしながら勉強をしています。時間が限られているうえ、日本語の理解が難しいことで、試験本番で力を発揮できないこともあります。特定技能1号や技能実習の在留資格では、日本に滞在できる期間は原則5年間。その間に国家試験を受けられるのは最大2回だけです。もし不合格になると、母国に帰らなければならない可能性もあり、試験へのプレッシャーはとても大きいです。   特に介護の専門分野においては、実際に現場経験だけでは補えない知識が多く含まれており、試験対策としての学習環境が重要になります。しかし、多くの外国人受験者は、仕事をしながら限られた時間で勉強を進めているのが実情です。加えて、日本語の壁が大きな負担となっているため、知識を十分に持っていたとしても、本番でその力を十分に発揮できないケースが多くあります。 また、制度的な問題として、特定技能1号や技能実習などの在留資格では、原則として日本に滞在できる期間は5年間とされており、その間に国家試験を受けられる機会は最大で2回しかありません。これは非常に限られたチャンスであり、もしその2回で不合格となれば、母国への帰国を余儀なくされます。そのため、一回の試験にかかる重みが非常に大きく、精神的なプレッシャーも少なくありません。 外国人職員が安心して勉強できるように、職場での支援が求められています。たとえば以下のようなサポートも有効です。 勤務時間内に学習時間を設ける 日本語と介護知識を同時に学べる環境をつくる メンタル面のサポートを行う 今後、外国人介護士の受け入れがさらに進むと予想される中で、ただ人手不足を補うだけでなく、資格を取得して長く働いてもらうための体制づくりがとても重要です。 国家資格の取得は、外国人にとってキャリアの大きな節目です。それを支援することは、職員の定着率や介護サービスの質の向上にもつながります。 介護福祉士国家試験受験までのスケジュール (実務経験ルート) 特定技能や技能実習として入国をしている外国人の方は、実務経験ルートで介護福祉士国家試験を受験します。 実務経験ルートは、実務経験3年以上と実務者研修の修了で受験することができます。 実務経験が3年必要なので、その期間中に実務者研修を受講することが重要です。早めに受講することで、国家試験の内容に慣れ、合格に向けた準備がしやすくなります。 ただし、2年以上働くと、専門実践教育訓練給付制度を利用できる可能性があります。 この制度を使えば、実務者研修の受講費用が最大80%支給されるため、経済的な負担を軽減できます。 そのため、受験する方は、入国から3年目に実務者研修の受講と介護福祉士国家試験を受験します。 実務者研修の受講と国家試験の勉強が重なると、とても負担になるため、計画的に受験までのスケジュールを組んであげましょう。 以下は、実務者研修と国家試験手続きのモデルスケジュールです。   特定技能や技能実習の在留資格では、日本に滞在できる期間は原則5年間。 その間に国家試験を受けられるのは 最大2回 だけです。 つまり、1回1回の試験がとても重要で、しっかりとした準備が必要です。 三幸福祉カレッジ「外国人の介護福祉士を目指す外国人介護士をサポート」 https://www.sanko-fukushi.com/course/jitsumu/gaikokusupporthojin/ まとめ 今回は、外国人が介護福祉士国家試験を受験するための要件や合格率、スケジュールなど、採用を検討する施設長向けに詳しく解説しました。 試験合格には日本語能力と介護知識の両方が求められ、受験機会が限られているため、効率的な学習とサポート体制が不可欠です。三幸福祉カレッジなどのスクールを活用することで、働きながら必要な研修や試験対策を進めやすくなります。

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  • 外国人が介護福祉士を目指すには?受験資格を得るルートも徹底紹介!
    2025.05.01
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    外国人が介護福祉士を目指すには?受験資格を得るルートも徹底紹介!

    外国人が介護福祉士を目指すには?受験資格を得るルートも徹底紹介! 近年、日本では外国人の介護福祉士が増えていますが、資格取得には一定の条件を満たす必要があります。特に、受験資格を得るためのルートは複数あり、事前にしっかりと把握しておくことが重要です。 そこで今回は、外国人が介護福祉士になるための受験資格の条件や取得ルートを詳しく解説します。さらに、試験の合格率や不合格時の影響、勉強のポイントについてもご紹介します。 外国人採用を検討している法人担当者は、ぜひ参考にしてください。 外国人が日本で介護福祉士として働くためには? 外国人が日本で介護福祉士として働くためには、日本人と同様に介護福祉士国家試験に合格し、資格を取得する必要があります。さらに、日本での就労には適切な在留資格が必要です。 主な取得ルートとして、EPA(経済連携協定)に基づく候補者としての受験、特定技能や技能実習での実務経験を経ての受験、そして介護福祉士養成施設での学習後の受験があります。 これらの条件を満たすことで、外国人も日本で介護福祉士として活躍することが可能です。 日本における外国人介護福祉士受け入れの仕組み 日本では、外国人が介護福祉士として働くための在留資格を取得できるよう、以下の4つの制度を設けています。 (1)特定技能1号 特定技能1号は、深刻化する日本の介護人材不足を背景に、即戦力となる外国人労働者を受け入れるために設立された在留資格です。一定の専門性・技能を持ち、即戦力として働ける外国人を対象としており、介護分野では特に多くの入国者数を記録しています。 特定技能1号の主な目的は、日本の労働市場における人手不足を補うことです。特に介護分野では、高齢化社会の進行に伴い、介護人材の需要が急増しています。この需要に対応するため、即戦力となる外国人労働者を積極的に受け入れることが求められています。 受け入れの主な流れは以下の通りです。   ステップ 詳細 1. 技能評価試験の合格 介護分野での特定技能1号を取得するためには、介護技能評価試験と日本語能力試験(通常はN4以上)の両方に合格する必要があります。 2. 雇用契約の締結 試験に合格した後、日本の介護施設と雇用契約を結びます。 3. 在留資格の申請 雇用契約を基に、在外公館または日本の出入国在留管理庁にて在留資格「特定技能1号」を申請します。 4. 入国および就労開始 在留資格が認められた後、日本に入国し、介護施設での就労を開始します。   参考:厚生労働省「外国人介護人材受入れの仕組み」  厚生労働省「介護分野における特定技能外国人の受入れについて」 特定技能1号の在留期間は最長5年間で、家族の帯同は基本的に認められていません。しかし、一定の条件を満たすことで在留資格「介護」への変更が可能となり、長期的な就労や家族との帯同も可能です。 (2)技能実習 技能実習は、日本の技術や知識を開発途上国へ移転し、国際貢献することを目的とした制度です。介護分野では、技能実習生が日本の介護施設で一定期間働きながら、介護技術や日本語能力を身につけることを目的としています。近年、外国人介護人材の需要増加に伴い、多くの国から技能実習生が来日しています。 技能実習制度は、本来「母国の発展に貢献できる人材を育成する」ことを目的としており、日本での就労が主な目的ではありません。しかし、介護分野では実際に即戦力として働くケースが多く、日本の人手不足解消にも貢献しています。技能実習は最長5年間行うことができ、実習期間終了後は原則として帰国する必要があります。ただし、一定の条件を満たせば「特定技能1号」などへの移行も可能です。 受け入れの主な流れは以下の通りです。 表の例 ステップ 詳細 1. 監理団体と実習実施機関の登録 受け入れ機関は、技能実習を適切に実施するため、監理団体(組合など)と契約し、適正な受け入れ体制を整える必要があります。 2. 海外での技能実習生の選定・事前研修 実習生は、日本へ入国する前に母国で日本語や基礎的な介護技術の研修を受けます。 3. 在留資格「技能実習」の申請 実習生は、在留資格「技能実習」を取得し、入国後、日本の介護施設で実習を開始します。 4. 技能実習の段階的な進行 実習は1年目の「技能実習1号」、2〜3年目の「技能実習2号」、4〜5年目の「技能実習3号」と段階的に進みます。それぞれの段階で試験に合格することが求められます。 5. 実習終了後の進路選択 実習終了後、多くの実習生は帰国しますが、特定技能1号などの資格を取得することで引き続き日本で働く道も開かれています。 参考:厚生労働省「外国人介護人材受入れの仕組み」  厚生労働省「介護職種の技能実習制度について」 (3)EPA(経済連携協定) EPA(経済連携協定)とは、日本と特定の国との間で締結される協定で、経済の発展や人的交流を促進することを目的としています。介護分野では、インドネシア、フィリピン、ベトナムの3か国と協定を結び、これらの国の人材が日本で介護福祉士を目指すことができる制度が整えられています。 EPAの受け入れ制度は、技能実習や特定技能とは異なり、介護福祉士国家資格の取得を前提としています。来日後、一定の期間内に介護福祉士の資格を取得しなければ帰国する必要があります。そのため、受け入れ施設は、単なる労働力としてではなく、資格取得に向けた学習支援や日本語教育を提供することが求められます。 受け入れの主な流れは以下の通りです。 ステップ 詳細 1. 政府間の合意と人材の選定 各国の政府機関が候補者を選び、日本政府と連携して派遣する人材を決定します。候補者は母国で一定の介護関連の教育を受けていることが条件となります。 2. 日本語研修(来日前・来日後) 来日前に6カ月程度、基礎的な日本語研修を受け、来日後も日本語教育が実施されます。特に、介護現場で必要となる専門用語やコミュニケーション能力の向上が重視されます。 3. 介護施設での就労・研修 来日後、指定の介護施設で就労しながら、国家試験合格を目指して勉強します。施設では、日常業務を通じて介護技術の習得をサポートすることが求められます。 4. 介護福祉士国家試験の受験 原則として、4年以内に介護福祉士国家試験に合格する必要があります。不合格の場合、EPAの在留資格での滞在は継続できず、帰国しなければなりません。 5. 合格後のキャリアパス 国家試験に合格すると、在留資格を「介護」に変更し、日本で引き続き介護福祉士として働くことが可能になります。 参考:厚生労働省「外国人介護人材受入れの仕組み」 厚生労働省「インドネシア、フィリピン及びベトナムからの外国人看護師・介護福祉士候補者の受入れについて」 経済産業省「EPAとは?」 EPA制度は、介護福祉士の育成を目的とした制度であり、日本の介護現場で活躍する外国人材の重要な受け入れルートとなっています。 (4)在留資格「介護」 在留資格「介護」は、介護福祉士の国家資格を取得した外国人が日本で介護の仕事を継続して行うために必要な在留資格です。この資格は、特定技能や技能実習、EPAなどの制度で来日し、介護福祉士の資格を取得した後に与えられます。これにより、外国人介護福祉士は日本で長期的に働き続けることが可能になります。 「介護」在留資格は、資格取得後に日本での就労を支援することを目的としています。介護福祉士の資格を持つ外国人は、一定の条件を満たすことで「介護」の在留資格を得て、日本の介護現場で引き続き勤務できます。これにより、介護業界の人手不足を補うだけでなく、外国人が安定した職業生活を送ることができるよう支援しています。 受け入れの主な流れは以下の通りです。 表の例 ステップ 詳細 1. 介護福祉士の国家試験合格 外国人が「介護」の在留資格を得るためには、まず日本の介護福祉士国家試験に合格する必要があります。試験は日本語で実施され、一定の日本語能力と介護技術が求められます。 2. 資格取得後の在留資格申請 国家試験に合格した後、外国人は「介護」の在留資格を申請します。これにより、介護施設での勤務が合法的に行えます。 3. 就業開始 在留資格「介護」を取得した後、外国人介護福祉士は、指定された介護施設で働くことが可能です。また、雇用主は外国人が安定して働けるよう、就労契約や生活面での支援を行うことが求められます。 4. 長期的な就労とキャリア形成 「介護」の在留資格を持つ外国人は、介護福祉士として日本で長期間働き続けることができます。また、日本国内でのキャリアアップが可能となり、将来的にはさらに高度な職種への昇進も期待されます。 参考:厚生労働省「外国人介護人材受入れの仕組み」  厚生労働省「介護福祉士資格を取得した外国人の方に対する在留資格「介護」の付与について」 在留資格「介護」は、介護分野における外国人材のキャリア形成を支援し、介護業界の安定的な労働力供給を確保する重要な役割を果たしています。 外国人が介護福祉士国家試験の受験資格を得るための主な2つのルート 日本における外国人介護人材受け入れは4つの制度に分かれていますが、介護福祉士国家試験の受験資格を得るためのルートは主に2つです。それぞれのルートの詳細について解説します。 実務経験ルート 外国人が介護福祉士国家試験の受験資格をるための実務経験ルートは、特定技能1号、技能実習が該当します。日本人介護士と同様、3年以上の実務経験と実務者研修の修了が受験には必要です。 実務経験ルートでは実技試験が免除されるため、受験は筆記試験のみです。試験時間は通常の日本人と同じですが、漢字にふりがなをふった試験用紙が用意されています。 EPAルート EPA介護福祉士候補者として入国後、介護施設で3年間の実務経験を経て受験するルートです。 EPAは2国間の経済連携強化を趣旨とする「経済連携協定」に基づく資格であり、インドネシア、フィリピン、ベトナム3カ国の介護福祉士候補者の受け入れが可能です。 在留資格「EPA」を取得するためには看護大学などを卒業する、または母国の介護師資格認定者であることがひとつの要件となっています。また日本語能力は国ごとに異なり、インドネシアは令和3年度までN5程度以上ですが、令和4年度からはN4程度以上が必要です。フィリピンはN5以上、べトナムはN3以上が要件となっています。 EPAルートは養成施設と実務経験ルートとは異なり、実技試験もあります。しかし筆記試験の時間は、通常の1.5倍に設定されています。 日本における外国人介護人材の受け入れ実績 日本における外国人介護人材の受け入れ実績は年々増加しています。働くルートは「特定技能」「技能実習」「在留資格「介護」」「EPA介護福祉士候補者」の制度があり、特に特定技能ルートでの受け入れが年々増加しています。 在留資格 受入実績 特定技能 在留者数:28,400人 ※2024年12月末時点(速報値 /入管庁) 技能実習 在留者数:15,011人 ※2024年12月末時点(入管庁) EPA介護福祉士候補者 在留者数:3,186人(うち資格取得者587人) ※2024年3月1日時点(国際厚生事業団調べ) 在留資格「介護」 在留者数:9,328人 ※2023年12月末時点(入管庁) 特定技能における介護分野の外国人労働者は2024年時点で約28,000人に達しており、技能実習では約15,000人が介護職に従事しています。また、EPAによる介護福祉士候補者は3,000人を超えています。 出典 特定技能:出入国在留管理庁「特定技能在留外国人数の公表等」 技能実習:出入国在留管理庁「令和6年6月末現在における在留外国人数について」 EPA:厚生労働省「介護分野における外国人の受入実績等」 在留資格「介護」:厚生労働省「外国人介護人材の受入れに関する制度の現況について」   さらに、在留資格「介護」を取得し、日本で介護福祉士として働く外国人の数は着実に増えており、日本の高齢化社会における介護職員不足の解消に貢献しています。 在留資格 2019年末 2020年末 2021年末 2022年末 2023年末 2024年6月末 介護 592人 1,714人 3,794人 6,284人 9,328人 10,468人 出典:法務省「【第3表】在留資格別 在留外国人数の推移」 法務省の統計によれば、在留資格「介護」の取得者数は年々増加し、外国人介護福祉士の活躍の場が広がっています。特に、特定技能とEPAは日本での就業経験を通じて資格取得を目指すルートとして重要な役割を果たしており、その後の定着率も高まっています。このような受け入れシステムにより、外国人労働者は日本社会において重要な役割を担い、共生社会の実現に向けて貢献しています。 外国人の介護福祉士国家試験の合格率 外国人の介護福祉士国家試験の合格率は、EPA候補者の合格者数は498名、合格率は37.9%、特定技能1号は1,643名、33.3%、技能実習は50名、32.3%でした。 一方、全体の受験者における合格率は78.3%であり、外国人介護士のの合格率は全体平均を下回っています。 全体 EPA 特定技能1号 技能実習 受験者数 75,387人 1,314人 4,932人 155人 合格者数 58,992人 498人 1,643人 50人 合格率 78.3% 37.9% 33.3% 32.3% 参考:厚生労働省「第37回介護福祉士国家試験合格発表」 参考:厚生労働省「第37回介護福祉士国家試験におけるEPA介護福祉士候補者の試験結果」   外国人が介護福祉士国家試験に落ちた場合はどうなる? 外国人が介護福祉士国家試験に不合格となった場合、今後の在留資格や就労の継続に影響を及ぼす可能性があります。ただし、状況によって取れる選択肢は異なります。ここでは、「特定技能1号」「技能実習」「EPA(経済連携協定)」「在留資格「介護」」の4つのケースに分けて解説します。 • 特定技能1号の場合 特定技能1号で働いている場合、介護福祉士の資格がなくても最大5年間の就労が可能です。ただし、5年の期限内に合格しないと在留資格の更新ができません。介護福祉士国家試験に受験できるチャンスは2回しかないため、2回で合格できなければ帰国しなければなりません。 • 技能実習の場合 技能実習生は、原則として介護福祉士国家試験の合格を目指す仕組みではなく、3年間の技能実習を終えた後、特定技能1号へ移行し、国家試験の再受験を目指す道もあります。 試験に不合格となった場合でも、再受験のチャンスはあります。介護業界でのキャリアを継続するためには、早めに対策を講じ、勉強を続けることが重要です。 【2024年7月】介護福祉士国家試験制度の大幅見直しが決定 合格率を見ても、外国人が国家試験に合格することは難しく、外国人の受け入れがなかなか進まない状況でした。しかし、2024年7月、厚生労働省は外国人介護福祉士の受験環境を改善するため、介護福祉士国家試験制度の大幅な見直しを決定しました。 新たな制度では、試験を3つの分野に分割し、不合格となった分野のみ再受験できる仕組みが導入されます。これにより、受験者は合格した科目の勉強を繰り返す負担が軽減され、効率的に資格取得を目指せます。 試験は年1回実施され、「認知症の理解」「コミュニケーション技術」など13科目がマークシート方式で出題されます。合格基準は全125問のうち約6割の正解とされています。 外国人が介護福祉士国家試験に合格するためのポイント 外国人が介護福祉士国家試験に合格するには、日本語の語彙力や読解力を高めることが重要です。試験では専門用語も多く出題されるため、日常業務で積極的に日本語を使い、介護に関する単語や表現を覚えることが求められます。 また、過去問を繰り返し解くことで、問題の傾向を理解し、回答スピードを向上させることができます。しかし、独学では難易度が高いため、試験対策スクールに通い、専門的な指導を受けるのも有効な方法です。 まとめ 外国人が介護福祉士を目指すには、特定技能や技能実習、EPA、在留資格「介護」など、さまざまなルートがあります。それぞれの制度に応じた条件を満たし、受験資格を取得することが第一歩です。 また、試験の合格には日本語力と専門知識の習得が不可欠であり、独学では難しい場合もあります。スクールや対策講座を活用し、効率的に学習を進めることが重要です。適切な準備を行い、介護福祉士の資格取得を目指しましょう!

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  • 外国人介護士が求められる日本語レベルは?懸念点や教育時のポイントも解説
    2024.09.17
    • 介護外国人コラム
    • 介護コラム
    外国人介護士が求められる日本語レベルは?懸念点や教育時のポイントも解説

    外国人介護士が求められる日本語レベルは?懸念点や教育時のポイントも解説 介護業界では、外国人介護士が増えており今後も増加することが予想されます。 しかし、受け入れ時に利用する制度によって入国時の日本語能力にはばらつきがあります。 そこで今回は、外国人介護士が求められる日本語レベルについて、日本語を話せないことの懸念点や教育時のポイントをご紹介します。 すでに外国人介護士受け入れていて教育にお悩みの方や、今後受け入れを検討している方に参考にしていただければ幸いです。 1.介護業界で外国人が増えている理由 介護業界で外国人が増えている大きな要因は主に2つあり、介護業界における慢性的な人手不足と、日本における外国人労働者の増加が挙げられます。 介護業界の人手不足 日本では、団塊の世代の約800万人が、2年後の2025年には75歳の後期高齢者になることが大きな問題となっており、国民の4人に1人が後期高齢者に突入します。さらに、第二次ベビーブームに生まれた「団塊ジュニア世代」が65~70歳を迎える2040年には、必要な介護職員の数は280万人になると指摘されており、さらに増加する見込みです。 一方で、厚生労働省が発表している第8期介護保険事業計画に基づく介護職員の必要数についてを見てみると、2023年度の約233万人に対して2025年度は約243万人と、わずか2年でさらに約10万人の介護職員が必要であるという推計が出ています。 現在においてもすでに人手が不足しているにも関わらず、今後はより介護業界の人材確保は急務です。 参考:総務省「統計からみた我が国の高齢者」 参考:厚生労働省「第8期介護保険事業計画に基づく介護職員の必要数について」  外国人労働者の増加 日本では高齢化が進むと同時に、少子化も深刻な問題です。 少子化になるということは、労働人口が著しく減少することを意味しています。 そこで、日本国内で不足している労働力を、外国人を雇用することで確保しようとする動きが進んでいます。 厚生労働省が発表した2022年10月末現在の外国人雇用についての届出状況によると、外国人労働者は約182万人に達しており、届出が義務化された2007年以降過去最高を更新しています。 介護業界で見ても、国が介護人材を確保する方策として外国人人材の受け入れを推進しており、こうした国の後押しもあり外国人介護士が増加していると言えます。 参考:厚生労働省「外国人雇用状況の届出状況まとめ(令和4年10月末現在)」  2.外国人介護士として必要な日本語レベル 日本において外国人介護士として働く上で大きなハードルとなっているのが日本語のレベルです。 外国人介護士として必要な日本語レベルは、人材の受け入れ体制により異なります。 日本語能力試験JLPTのN1〜N5の目安 出典:厚生労働省「外国人介護職員の雇用に関する介護事業者向けガイドブック」  人材の受け入れ体制については後述しますが、 簡単な読み書き、日本語で日常会話ができることはもちろんのこと、介護現場においては介護の専門用語が話せることはより重要です。介護現場は専門用語が多く飛び交う環境のため、外国人介護士とのコミュニケーションには工夫が必要です。 外国人介護人材の4つの受け入れ制度の違い 上述したように、日本における外国人介護人材の受け入れ体制は、技能実習や在留資格、EPAや特定技能の合わせて4つです。 関連記事:外国人介護人材の受け入れ制度について~受け入れ前に知っておくべき制度の基本~ ①技能実習 技能実習は、日本から諸外国への技能移転を目的とした制度で、外国人を日本の産業現場に一定期間受け入れ、OJT(現任訓練)を通じて技能や技術を学んでもらい、母国の経済の発展に役立ててもらうためのものです。 ②在留資格「介護」 在留資格「介護」は、専門的・技術的分野への外国人労働者の受け入れを目的とした制度で、日本の介護福祉士養成校に通う外国人留学生は、卒業して介護福祉士を取得すると、「介護」という在留資格を取得できます。 ③EPA(経済連携協定) EPA(経済連携協定)は、二国間の経済連携の強化を目的とした制度で、インドネシアやフィリピン、ベトナムの3カ国から外国人を受け入れています。 ④特定技能 特定技能は、人材不足対応のための一定の専門性・技能を有する外国人の受け入れを目的とした制度で、対象となる外国人は、技能水準・日本語能力水準を試験等で確認された上で入国し、介護事業所で最大5年間受け入れることができます。 参考:厚生労働省「外国人介護人材受入れの仕組み」 参考:厚生労働省「外国人介護職員の雇用に関する介護事業者向けガイドブック」    3.外国人介護士とのコミュニケーションの懸念点 日本に住む外国人が増えているとはいえ、介護現場で接するご利用者は日本人が圧倒的に多く、日本語でのコミュニケーションは、ご利用者との意思疎通にも大きく関わってきます。 また、より良い介護サービスを提供する上で、一緒に働く介護士との情報共有は必須です。 大事な情報伝達ができない 外国人介護士が日本語を話せないことで、伝えるべき大事な情報伝達ができません。 サービス内容や施設のルールが変更になった場合など、どうしてもご利用者や家族に情報を伝える必要がある場面が出てきます。 しかし、日本語が話せないと、伝えるべき情報に漏れが生じてしまい、結果的にご利用者や家族との信頼関係を失うことにつながります。 介護記録が書けない 外国人介護士が日本語を話せないことで、ご利用者の様子や情報をチームの中で共有する介護記録への記入が行えません。 ご利用者の体調や心身の状況に応じてより良いサービスを提供するには、介護記録の記入が必要不可欠です。 サービスや安全面に関わる 外国人介護士が日本語を話せないことで、ご利用者へ提供するサービスの低下や安全が確保されない恐れがあります。 高齢になると耳が聞こえにくくなるため、ご利用者の表情を見ながらゆっくりと話しかけることが重要です。 しかし、日本語が話せないと、ご利用者に対して言葉で意思を伝えることができません。 また、声をかけずにいきなり介助を行おうとすると、ご利用者がびっくりして転倒したり、状態によっては病状が悪化したりすることにもつながります。 4.外国人が介護現場で働くために必要な日本語能力とサポートのポイント 上述したように受け入れた制度によって、外国人介護士の入国時の日本語能力には差があります。 事業所で外国人介護士の教育担当者は、制度によって受け入れ後のサポートの量も変わってくるので、関わる際のポイントをご紹介します。 日本語の読み書き 介護現場では、報告書や介護記録などの各種書類を記入したり、ご利用者の情報を各スタッフで共有したりします。日本語は「漢字」「ひらがな」「カタカナ」が入り混じった文章のため、外国人にとっては覚える言語が多く難しいと感じられる言語です。 入国時の日本語能力によっては、介護記録に書いてあることが理解できないという場合もあるので、読めるようになるまではサポートが必要です。 介護用語 介護現場では、認知症や誤嚥性肺炎といった病気の名前をはじめ、拘縮や褥瘡といった症状を表す言葉、掃除や洗濯といった生活援助の内容、起床介助やトイレ誘導といった身体介護の内容など、場面によりさまざまな介護用語を使用します。 日常会話だけではなく、専門用語の意味を理解させ、言葉でコミュニケーションが取れるようにサポートする必要があります。 実際の介助をする中で言葉も覚えてもらうように意識的にコミュニケーションを取りましょう。 日本語での日常会話 介護現場では、ご利用者や家族、スタッフ同士とコミュニケーションを図るケースが多いため、日本語で日常会話ができる程度のレベルも求められます。 例えば、ご利用者とのやり取りでいえば「今日は良い天気ですね」や「今日のおかずは焼き魚です」、スタッフ同士でのやり取りでいえば「お薬を飲んでいただきました」「お手洗いに行ってきます」といったちょっとした日常会話でもできるようになると関係性がよくなります。 このあたりは、文化の違いで知らない、必要性を感じていないという外国人も多いので、日本語を話すことができるというだけではなく、コミュニケーションを取ることができる。という視点で指導するといいでしょう。 5.外国人介護士におすすめの日本語学習法とは では、外国人介護士が日本語を習得するには、どのような学習方法が効果的なのでしょうか。 外国人介護士が日本語を学ぶ上で注意したいことは、母国語と異なる言葉を覚えることは想像以上に難しい点です。 特に、普段から身近に触れることのないものを学ぼうとすると、モチベーションを維持することが最も壁となって立ちはだかります。 以下でおすすめの学習方法を紹介しますが、実際に取り入れられるものがあれば実践してみてください。 介護現場用の日本語教材を活用する 日本語を学習する上で、モチベーションの維持と並んで難しい点は、日本語の発音です。 発音も含めて一から丁寧に日本語を学びたい場合には、専門性の高い介護現場用の日本語教材を活用しましょう。 日本語を学びつつ、介護用語もいち早く習得できます。 自治体主催のレッスンの活用 日本語の教材といっても数えきれないほどの種類があります。 どのような日本語の教材が合っているのかわからない場合は、レッスンを活用すると良いでしょう 自治体によっては、外国人介護士向けに日本語教室を開催しているケースがあります。 例えば、千葉県千葉市では、日本で頑張る外国人同士で楽しく学ぶ「外国人介護職員のための日本語教室」を実施しています。 また、東京都墨田区では、墨田区やその近隣を含む介護業界で働く外国人のために「介護の日本語」に特化した日本語教室を開設しています。 参考:千葉市「外国人介護職員のための日本語教室」  参考:すみだ日本語教育支援の会「すみだ介護の日本語教室」  eラーニングの活用 eラーニングを活用して日本語を学ぶメリットは、場所や時間を問わず、自分の都合の良いタイミングで学習ができることです。 自治体によっては、外国人技能実習生等就労定着支援事業としてeラーニングを活用した日本語研修を実施している場合があります。 例えば、兵庫県では、介護職種の技能実習生や介護分野における1号特定技能外国人を対象に、 eラーニングを活用した介護の日本語研修を実施しています。 参考:兵庫県「外国人介護人材に関するセミナー・研修」 現場の日本人から学ぶ 日本語の教材やレッスンから日本語を習得したとしても、やはり実際の現場で使いこなすことが重要です。 その点で最も効率的なのが、現場の日本人から日本語を学ぶことです。 すでに介護士として働いている外国人の方は、日本人の介護士との雑談や休みの日の外出、ご利用者と話すことが日本語の練習に役立ったという声があります。 日々の業務の中で、教育担当者以外も積極的に外国人介護士とコミュニケーションを取ることで、関係性の構築だけではなく日本語能力向上にもつながるので、周りの職員へも積極的に話しかけてもらうよう促すことが必要です。 絵本やアニメなどから学ぶ 日本語を学びたいけれど勉強が苦手という人には、絵本やアニメなどから学ぶ方法があります。 勉強が苦手な人に絵本やアニメなどから学ぶ方法がおすすめな点は、自分の好きな絵本やアニメから学べるため、モチベーションが維持しやすいことです。 また、自分の好きな時間に遊び感覚で学べることも、日本語を速く習得できる近道となります。日本の文化に触れてもらうという一環で、おすすめを紹介してあげるといいでしょう。   6.まとめ 今回は、外国人介護士が求められる日本語レベルや教育時のポイントなどを解説しました。 今後は、より一層高齢化が進むことで、日本における介護業界の人手不足が加速するため、外国人介護士の需要はさらに高まります。 外国人介護士として活躍するには、簡単な読み書きや日常会話ができ、介護用語が話せるレベルが必須ですですが、受け入れ側でのサポートが重要になります。 一人だけでサポートするには限界があるので、周囲の職員へ協力を仰いだり、教材を活用するなど、サポート体制を作っていきましょう。 また、ゆくゆくは介護福祉士の資格を取ってほしいと考えている方も多いはず。外国人介護士に実務者研修を受講してもらう場合もあると思います。その際は、学校などのサポート体制も確認し、学校選びをするようにしましょう。

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    外国人介護士とのコミュニケーションと指導時のポイントをわかりやすく解説

    外国人介護士とのコミュニケーションと指導時のポイントをわかりやすく解説 外国人介護士が増え、日頃のコミュニケーションに難しさを感じている現場の担当者も多いのではないでしょうか?文化や言語が違うため、日本人とは関わり方を変えなければ、お互いの誤解が生まれてしまうこともあります。 そこで今回は、外国人介護士とのコミュニケーションに焦点を当て、日頃の業務をより円滑にするために指導時のポイントをわかりやすく解説します。 1.外国人介護士とのコミュニケーションで理解しておくべき4つのこと 外国人介護士とのコミュニケーションでまず理解しておくべきは、日本人が日頃から使用している日本語は私たちが想像している以上に難しい言語であるということです。 その1.外国人にとって日本語は難しい 外国人介護士にとって、日本語は学びやすい言語ではありません。特に介護現場でもよく使用する漢字は音読みと訓読みがあり複雑です。また、日本語と英語を比較すると文法にも大きな違いがあります。 その2.文字の種類が多い 日本語には漢字、ひらがな、カタカナなどさまざまな文字が存在します。ひらがなとカタカナはそれぞれ46文字、漢字においては2,146文字もあり、世界のあらゆる言語を見ても文字の種類が複数存在する言語は珍しいのです。 そして日本語を学習する多くの外国人は、まずひらがなを覚えた後にカタカナを、最後に漢字という順番で学んでいきます。しかしひらがなを学習して「読めた」と思っていても、次にカタカナや漢字をどうやって覚えればいいのだろうかと諦めの気持ちを抱いてしまうのです。 その3.敬語が難しい 敬語は日本語特有の文化であり、外国人にとっては理解しづらい部分です。敬語には丁寧語や尊敬語、謙譲語などがあり、この違いを正しく理解して日常生活の中で使い分けていくことは至難の業です。 また、敬語を習得したとしても、介護の現場でどのように敬語を活用したらいいのかわからないというケースも多々あります。 その4.方言がある 日本には地域や文化ごとに方言が存在します。外国人介護士にとっては、方言はさらなる言語の障壁です。あいさつをひとつとっても日本の中でさまざまな方言があり、日本人でも自分の出身地以外の方言を理解するのは難しさを感じるのですから、外国人にとってはさらに困惑してしまうでしょう。 参考:三幸福祉カレッジ「外国人介護士が日本語の勉強が難しいと感じる理由は?」 https://www.sanko-fukushi.com/news/nihongo_muzukashii_colum/ 2.外国人介護士とより良いコミュニケーションを取るための4つのポイント 外国人介護士とより良いコミュニケーションを取るためには、シンプルな表現でジェスチャーを交えることが重要です。ちょっとした意識でできるので、やってみてください。 ポイント①伝え方は簡潔にする 言葉遣いや表現はシンプルにしましょう。明確な指示や情報を伝えることで、外国人介護士が理解しやすくなります。状況に応じて必要な情報を絞り、本当に伝えたい情報だけを伝えるように心がけましょう。 ポイント②ジェスチャーをまじえて伝える 言葉だけでなく、身ぶりや手ぶり、表情などのジェスチャーを活用してコミュニケーションを補完しましょう。また、伝えるときの表情も重要です。伝わらないからと言って声を荒げたり、無表情だと相手が委縮してしまうかもしれません。できるだけ笑顔で優しい口調で伝えてあげましょう。 ポイント③マニュアルにふりがなを振る 重要なマニュアルや手順書などには、漢字の横にふりがなを併記することで、外国人介護士がよりスムーズに文書を理解できます。また、翻訳ツールや専門の通訳サービスを活用することもおすすめです。 ポイント④苦手分野を把握する 外国人介護士が日本語や文化に苦手意識を持っている分野を把握しましょう。具体的には、ベトナム人であれば日本語の発音が苦手であるとか、インドネシア人は漢字が苦手であるなどのように、その国々の方にとっての苦手分野を知っておくことは、より良いコミュニケーションを構築していく上での第一歩です。そしてその分野については、より丁寧に説明しサポートを行うことで、外国人介護士の自信を高めることにつながります。 3.外国人介護士を指導する際の3つのポイント 外国人介護士を指導する際は、日本人介護士がお手本であるという自覚を持ち、外国人介護士が理解しているか常に確認しながら関わりましょう。また、介護現場用の日本語教材を上手に活用することで、より実践的な日本語が身につきやすくなります。 ポイント①日本人介護士はお手本である自覚を持つ すでに介護士として働いている外国人の方は、日本人の介護士との何気のない会話が日本語の練習に役立ったという声があります。日々の業務の中で、教育担当者以外も積極的に外国人介護士とコミュニケーションを取ることで、関係性の構築だけではなく日本語能力向上にもつながります。 日本人介護士は外国人介護士のお手本であると自覚を持ち、言葉遣いやコミュニケーションスタイル、仕事への取り組み方など、良いモデルとなるよう努めましょう。自身の行動や態度が、外国人介護士にとっての良き指導者となることを忘れずに。 ポイント②理解しているか確認しながら指導する 言葉の壁や文化の違いがあるため、指導内容が十分に理解されているかを確認することが重要です。途中で質問を促したり、フィードバックを求めたりすることで、相手の理解度を把握します。必要に応じて言葉や表現を工夫し、より明確に伝える努力をしましょう。 ポイント③介護現場用の日本語教材を活用する 外国人介護士にとって、介護現場で必要な日本語のスキルを向上させるために、専門の日本語教材を活用しましょう。教材や学習プログラムを提供することで、外国人介護士がより確実に日本語を習得し、業務において自信を持つことができます。 また、自治体主催のレッスン、場所や時間を問わず自分の都合の良いタイミングで学習ができるeラーニング、学習が苦手な方には自分の好きな絵本やアニメから学ぶなどの方法を取り入れることもおすすめです。 参考:三幸福祉カレッジ:外国人介護士が求められる日本語レベルは?懸念点や教育時のポイントも解説https://www.sanko-fukushi.com/news/nihongo_level_colum/ 4.まとめ 外国人介護士とのコミュニケーションに焦点を当て、日頃の業務をより円滑にするために指導時のポイントをわかりやすく解説しました。 外国人介護士とのコミュニケーションでは、日本語の難しさや文字の違い、敬語や方言の問題に注意しながら、簡潔で明確な伝え方やジェスチャーの活用を心がけることが大切です。また、外国人介護士を指導する際には、日本人介護士がお手本となり、理解度を確認しながら指導し、介護現場用の日本語教材も活用しましょう。 外国人介護士との円滑なコミュニケーションにより、チームの連携やケアの質を向上させることができます。異なる文化や言語背景を持つ人々と協力する中で、相互理解と尊重の姿勢を持ち、効果的なコミュニケーションを築いていきましょう。

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  • 日本人と外国人の思考の違いはなぜ起こる?受け入れ制度も紹介
    2023.06.30
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    日本人と外国人の思考の違いはなぜ起こる?受け入れ制度も紹介

    介護業界においても、外国人人材の活用が積極的に行われるようになりましたが、日本人と外国人の思考の違いによるコミュニケーションエラーなども発生しているようです。 この記事では、日本人と外国人の仕事に対する思考の違いについて解説し、一緒に働く際に工夫することについて考えます。 また、外国人人材の受け入れ制度は、複数ありますが、ここでは、EPA(経済連携協定)にフォーカスし、外国人の受け入れ制度についても紹介します。 1.EPAによるフィリピン・ベトナム・インドネシアからの受け入れ制度 EPAとは、特定の国や地域同士での貿易や投資を促進するための条約のことです。 介護分野では、インドネシア・フィリピン・ベトナムの3か国との各協定に基づき、国家資格である介護福祉士を取得することを目的とした候補者の受け入れを実施しています。 外国人候補者は、送り出し国にて、6カ月間の訪日前日本語研修を受け、日本に入国後、さらに6カ月間の日本語研修を受けます。(ベトナムは、訪日前日本語研修12ヶ月間、訪日後日本語研修2.5か月間) その後、受入れ施設で就労しながら国家試験の合格を目指した研修に従事します。 4年目の介護福祉士国家試験で不合格だった場合は、一定の条件のもと、1年間の滞在延長ができます。 国家資格取得後は、希望者は在留資格「介護」に移行し、引き続き日本で働き続けることができます。 画像引用: EPA(経済連携協定)日本語予備教育事業 ─ 事業概要 ─ 日本の国家資格を取得してほしいという3国の期待が高く、受け入れ側の日本でも受け入れ施設による候補者の支援の強化や、国家試験の申請方法の見直し、再チャレンジ支援、介護職員の配置基準の見直しなどを行っています。 介護分野での受け入れの最大人数の上限は、1年につき各国300名となっており、令和3年度の実際のEPAでの入国者数は、インドネシア263名、フィリピン226名、ベトナム166名でした。 参考資料: 厚生労働省|インドネシア、フィリピン及びベトナムからの外国人看護師・介護福祉士候補者の受入れについて 関連記事▼(その他の受け入れ制度についてはこちらをご覧ください) 外国人介護人材の受け入れ制度について~受け入れ前に知っておくべき制度の基本~ 2.日本人と外国人の思考の違いが起こる理由 外国人へ指導を行う際、日本人への指導と同じようにしても、うまくいかない・・・という場面がありませんか。 日本人は世界的に見ても真面目で働きすぎだと言われています。日本人特有の仕事観は、外国人には理解しづらいでしょう。 外国人と一緒に働くにあたり、日本人と外国人の仕事への考え方の違いについて、知っておくとよいでしょう。もちろん個人差はありますが、一般的な仕事への考え方の違いについて紹介します。 理由1.外国人はプライベートを大事にする 外国人は、効率的な働き方やプライベートな活動に重きを置く傾向があると言われています。 日本でも、ワークライフバランスが重要視されるようになり、働き方の改革が進められていますが、仕事最優先という考え方があるのが現状です。職場によっては、残業することや、有給休暇を取らないことが、献身的な働き方だという考える人もいるでしょう。 このように、仕事最優先と考える日本人に対して、外国人は、仕事よりも家族やプライベートの優先順位が高いです。 EPA受け入れ対象のベトナム・フィリピン・インドネシア等のアジア各国も家族を最優先に考える傾向があります。 理由2.外国人は専門性を重視する 日本では、終身雇用の働き方が長く続いてきた背景から、ひとつの会社に長く貢献することが良いとされる考え方が残っています。 一方、海外では、専門性を重視し、即戦力となる人材が求められます。よい条件があれば転職するという考え方が一般的だと言われています。 理由3.外国人は意見をはっきりと伝える 日本では、秩序や関係性を重要視するため、相手にとって都合の悪いことを言う場合には、直接的な表現を避け、遠まわしな表現をすることがあります。 一方、外国人は意見をはっきりと伝えます。個人の意見を主張することもあります。日本人がよく使う暗黙の了解や遠回しの表現から察するということも、外国人にとっては理解しづらいでしょう。 3.外国人を受け入れるメリット 外国人を受け入れるメリットは、どのようなものがあるのでしょうか。 受け入れ制度によっても目的が異なりますが、ここでは、全体的なメリットを紹介します。 メリット1.グローバルな視点がプラスされる 外国人と一緒に働くことにより、多様な考え方や視点に触れることができます。また、相互理解を意識することにより、職場全体のコミュニケーションが円滑になることも期待できます。 また、日本における在留外国人の数は、296万1,969人万人で、増加傾向にあります(令和4年6月時点)。今後、ご利用者にもさまざまなルーツを持った方が増えてくるでしょう。グローバルな視点は、職員間のコミュニケーションだけでなく、利用者サービスにも活かされるはずです。 メリット2.人材不足が解消される 人材不足の解消のために、積極的に外国人人材を受け入れていこうという動きもあります。 介護福祉士の資格取得後は、在留資格「介護」(いわゆる介護ビザ)に移行し、永続的に日本で働き続けることもできます。家族の帯同も可能で、在留期間も制限なしで更新可能です。 また、日本で働きたいと考える外国人は、若い人材が多く、貴重な若い人材の確保も期待できるでしょう。 4.外国人労働者と働くための工夫 外国人労働者と働くためには、どのような工夫が必要なのでしょうか。先ほど説明した、仕事への違いを知った上で、工夫すべき点を紹介します。 工夫①文化や信仰等を理解して働きやすい環境を整える 文化や信仰、歴史的背景等は国によって異なるため、さまざまな配慮が必要です。 たとえば、日本人にとってはあまりなじみのない信仰ですが、フィリピン人の約90%がキリスト教で、日曜日には教会で礼拝し、毎日決められた時間にお祈りする習慣があります。ベトナム人の約80%は仏教徒です。また、インドネシア人の多くがイスラム教徒で、1日数回の礼拝があります。外国人にとっては、仕事よりも大事と考えられていることもありますので、礼拝の時間を認める等の配慮が必要となります。 外国人介護人材と一緒に働くためには、その人の文化や信仰、歴史的背景等を理解して、働きやすい環境を整えることが大切です。 工夫②業務内容をわかりやすくまとめる 具体的な業務内容を洗い出し、外国人でも理解できるようにわかりやすくまとめましょう。イラストや写真を活用するのも有効です。 また、介護はチームで働くため、情報共有の方法も含めて、仕事の進め方を具体的に伝えるようにしましょう。 工夫③介護用語を教える 介護職として働くためには、介護場面で使用する日本語も覚える必要があります。 外国人が介護用語を学習するための教材も用意されているので、うまく活用しながら、介護場面での語彙や声掛け表現などを教えましょう。その際には、写真やイラストを使うと有効です。 外国人を指導する際に、指摘が必要な場面も出てくるかと思いますが、国民性の違いにより、大勢の前で指摘されたり、怒られたりするのを嫌う人もいます。 人前で指摘するのではなく、1対1で落ち着いて説明するようにしましょう。 関連記事▼ 【介護の日本語】外国人への教え方のコツをわかりやすく解説  まとめ 日本人と外国人の思考の違いについて説明しました。 国民性の違いもありますが、性格や考え方は、一人ひとり違うため、個別に相互理解を深め、コミュニケーションをとることが重要です。 今後、ますます外国人人材が増えていくでしょう。外国人の受け入れを機会に、職場のコミュニケーションや体制を見直し、誰にとっても働きやすい職場を目指してみてはいかがでしょうか。

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