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- 2024.10.03お役立ち情報
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実務者研修の最短取得期間|計画的に修了するためのポイントも解説!
介護職でスキルアップやキャリアアップを目指す人にとって、実務者研修は欠かせないステップです。
しかし、保有資格によって取得期間が異なるため、計画的な学習が重要です。
そこで今回は、実務者研修の最短取得期間について、計画的に実務者研修を修了するためのポイントなどを交えて解説します。
スムーズに資格取得を目指したい人は、ぜひ参考にしてみてください。
1. 【保有資格別】実務者研修の最短取得期間
実務者研修は、取得までの期間が約 6 カ月とされていますが、実際の通学期間は受講ペースや保有資格により異なります。
特に保有資格によって必要な受講日数が大きく変わるため、最短で修了できる期間も異なります。
実務者研修では、 基本的に 450 時間の科目を履修する必要がありますが、その多くは通信で受講が可能です。
これらを踏まえて、資格別の最短取得期間を詳しく解説します。
≪実務者研修 カリキュラム≫
人間の尊重と自立
社会の理解Ⅰ
社会の理解Ⅱ
介護の基本Ⅰ
介護の基本Ⅱ
コミュニケーション技術
生活支援技術Ⅰ
生活支援技術Ⅱ
介護過程Ⅰ
介護過程Ⅱ
介護過程Ⅲ(スクーリング)
発達と老化の理解Ⅰ
発達と老化の理解Ⅱ
認知症の理解Ⅰ
認知症の理解Ⅱ
障害の理解Ⅰ
障害の理解Ⅱ
こころとからだのしくみⅠ
こころとからだのしくみⅡ
医療的ケア(自宅学習・スクーリング)
出典:厚生労働省「実務者研修における「他研修等の修了認定」の留意点について」
①無資格(免除資格のない方):約 6 カ月間
厚生労働省が定める実務者研修の指定基準によれば、介護系資格を保有していない無資格者の場合、「6 カ月・450 時間以上」とされています。
無資格者にとって最短取得期間は 6 カ月です。介護福祉士国家試験を目指す場合は、早めに計画的な学習を進めることが大切です。
②初任者研修・ホームヘルパー2 級修了者:約 4 カ月間
介護職のスタート資格である初任者研修やホームヘルパー2 級を修了している場合、実務者研修では履修済みの科目が免除されるため、受講時間が短縮されます。
免除される科目数は合計 9 科目で、自宅学習130 時間分が免除されます。
残りのカリキュラム(合計 320 時間)を受講することで実務者研修を修了でき、最短で約 4カ月の取得が可能です。
③ホームヘルパー1 級修了者:約 2 カ月~5 カ月間
ホームヘルパー1 級を修了している場合、実務者研修の受講科目が大幅に免除されます。
450 時間の研修時間のうち 自宅学習355 時間が免除となり、受講が必要なのは「自宅学習1科目」と
「スクーリング」のみです。
この大幅な免除は、ホームヘルパー1 級が高い専門性を持つ資格と認められているためで、最短で約 2 カ月~5 カ月間で修了可能です。
2.そもそも実務者研修とは?
そもそも実務者研修とは、正式名称が「介護福祉士実務者研修」といい、介護福祉士国家試験を実務ルートで受験するために必須となる研修です。
受講には資格や経験は要で、無資格・未経験者でも受講可能です。
カリキュラムには、介護過程の展開や認知症ケア、医療的ケア(たん吸引・経管栄養)など、実践的な知識と技術が含まれています。
実務者研修の受講の流れは、定められたカリキュラムを受講し、修了試験に合格すれば資格が取得できます。
実務者研修は生涯有効であり、介護現場でのスキル向上に役立ちます。
実務者研修の主な受講方法
実務者研修の受講方法には、「通学コース」と「通学+通信コース」の 2 つがありますが、介護現場で働きながら受講する方が多いため、「通学+通信コース」が主流です。
このコースでは、テキストを使った自宅学習と、指定された日に通学するスクーリングを組み合わせて学習します。
450 時間のカリキュラムですが、自宅学習が大部分をを占めます。しかし、「介護過程Ⅲ」「医療的ケアの演習」については必ず通学して受講する必要があり7日程度通学します。
3.実務者研修を受講・修了する 4 つのメリット
実務者研修を受講・修了することで 4 つのメリットがあります。
介護福祉士国家試験の受験資格を得られるほか、サービス提供責任者としてのキャリアアップ、介護職員としての活躍の場の広がり、そして医療ケアに関する高度な知識と技術を習得できます。
メリット①:介護福祉士国家試験の受験資格を得られる
2016 年度から、介護福祉士国家試験の受験資格として実務者研修の修了が必須となりました。
介護福祉士資格を取得するためには、介護福祉士国家試験に合格する必要があります。
実務経験 3 年以上と実務者研修の修了が条件であり、実務者研修を受講・修了することで、試験を受験する資格を得られます。
メリット②:サービス提供責任者として働けるようになる
2019 年 4 月から、訪問介護事業所で「サービス提供責任者」として働くには、実務者研修の修了または介護福祉士の資格が必要です。
介護職員初任者研修や旧ホームヘルパー2 級だけでは不十分で、実務者研修の修了が条件です。
実務者研修を修了すると、訪問介護サービスの計画作成やコーディネート業務に携わるサービス提供責任者として活躍でき、需要の高い人材となります。
メリット③:介護職員としての活躍の場が広がる
実務者研修を修了することで、対応できる業務が増え、現在の職場でのキャリアアップや資格手当の取得が可能になります。
実務者研修の資格保持者の平均月収は302,430円で、無資格者と比較し約 34,000 円増加し、年間では約 410,000 円の給与アップが見込めます。
また、転職時にも有利となり、幅広い職場で重宝される人材として活躍できるでしょう。
≪保有資格 平均給与額≫
介護福祉士 331,080 円
実務者研修 302,430 円
初任者研修 300,240 円
無資格者 268,680 円
引用:厚生労働省「令和 4 年度介護従事者処遇状況等調査結果 第 102 表」
メリット④:医療ケアに関する高度な介護知識・技術を習得できる
実務者研修を受講・修了することで、たん吸引や経管栄養に関する専門的な医療的ケアを学ぶことができます。
介護福祉士資格がなくても、実務者研修とは別に、実地研修を受けることで、医療ケアを実施できるようになります。
医療ケアに関する知識と技術は、高度なケアが求められる場面で重宝され、介護職員としての専門性を高める大きなメリットです。
4.実務者研修をスムーズかつ計画的に修了するためには?
実務者研修をスムーズかつ計画的に修了するためには、無理のないスケジュールを組み、職場の協力を得るとともに、自分に合ったスクールを選ぶことがポイントです。
①無理のないスケジュールを事前に組んでおく
事前に無理のないスケジュールを組むことが重要です。
働きながらの受講を検討する場合、4 月からの受講開始を目安に、介護福祉士試験日から逆算してスケジュールを組むと良いでしょう。
計画的な学習と調整可能なスケジュールが、効率的な研修の修了につながります。
②職場の協力を得る
職場の理解と協力を得ることも不可欠です。
通信コースでも通学が必要であり、特にシフト制や不定期な休みの職場では、上司や同僚へ研修受講の旨を報告し、協力をお願いすることが重要です。
スクーリングに出席できない場合は、振替授業が可能かどうかも確認しておくと良いでしょう。
③自分に合ったスクールを選ぶ
自分に合ったスクールを選ぶこともポイントです。
通学の時間が取れない人には、通信コースがおすすめですが、自己管理とモチベーションの維持が必要です。
通学日数は、学校によって異なりますが、で、7~8日の学校が多いです。自宅学習は、はスマホやパソコンから気軽に提出でき、働きながらでも取得を目指しやすいように、サポートされている学校もあります。
関連ページ:三幸福祉カレッジ「実務者研修とは」
5.実務者研修の取得時期・期間に関するよくある質問(Q&A)
実務者研修を受講する際に、取得時期や研修期間に関する疑問が多いです。ここでは、よくある質問とその回答をまとめ、皆さんの不安を解消します。
Q1:実務者研修に最長期間はある?
三幸福祉カレッジでは、受講期間は3年です。本来予定していた通学クラスでの受講が難しくなっても、他のクラスへの振り替えができるので、柔軟に対応してくれる学校を選びましょう。
Q2:実務者研修はいつ受けるのが良いですか?
実務者研修は、介護福祉士国家試験の筆記試験に合わせて受講するのが理想です。
例年、8月までに申し込むことで、当年度の国家試験受験に間に合います。(※学校により異なる)
ただし、人気のクラスは、満席になってしまう可能性が高いため、希望のクラスがあれば早めのお申込みをおすすめします。
Q3:実務者研修に年齢制限はある?
年齢制限は定められていませんが、具体的な条件はスクールによって異なるため、申込前に確認することをおすすめします。
6.まとめ
今回は、実務者研修の最短取得期間について、計画的に実務者研修を修了するためのポイントなどを交えて詳しく解説しました。
実務者研修の最短取得期間は、保有資格によって大きく異なります。
無資格者で約 6 カ月、初任者研修修了者で約 4 カ月、ホームヘルパー1 級修了者で約 2 カ月~5 カ月が目安です。
計画的な学習と効率的な学習方法を取り入れることで、スムーズに実務者研修を修了できます。
介護福祉士を目指す人は、自分に合った学習計画を立て、ぜひ実務者研修へチャレンジしてみましょう。
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