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- 2024.12.02お役立ち情報
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介護職員初任者研修の合格率は?試験内容・難易度・対策ポイントも
介護の仕事に興味がある人にとって、介護職員初任者研修(以下、初任者研修)は基礎から応用まで幅広い介護スキルを学べるスタート資格です。
初任者研修を修了することで、全国で介護職としてのキャリアを築くことが可能になり、介護職への転職や家族介護にも役立ちます。
気になる初任者研修の合格率は非常に高く、難易度も比較的取り組みやすいです。
今回は、初任者研修の合格率について、試験内容や難易度、効果的な勉強方法を交え解説します。
1.初任者研修の修了試験とは
初任者研修を取得するためには、定められた130時間のカリキュラムを修了し、修了試験に合格する必要があります。
この修了試験は筆記形式で、1時間ほどの試験です。内容としては、研修で学んだ基礎知識や介護スキルが問われ、試験に合格することで、介護職に必要なスキルが習得できることを証明します。
修了試験は各スクールが作成していますが、厚生労働省によってカリキュラムと試験の内容が定められているため、どのスクールでも大きな差はありません。これは、全国どこで受講しても研修内容が統一されていることを意味し、受講者が公平に試験へ挑めるよう配慮されています。そのため、試験対策もスクールを問わず同じ内容で対応可能です。
なお、スクールごとにカリキュラムの進行速度やサポート体制には違いがあるため、自分に合ったスクールを選ぶことが重要です。
①初任者研修修了試験の主な試験範囲
初任者研修は、全10科目のカリキュラムに基づいて出題されるため、幅広い知識が求められます。
全10科目は、 実際の介護現場で必要とされる基本的な知識と技術を身につけるための重要な内容で構成されています。
1.職務の理解:介護職の業務内容や働く現場、提供される多様なサービスについての理解
2.介護における尊厳の保持・自立支援:介護を受ける人の尊厳や人権を尊重し、可能な限り自立した生活をサポートするための方法
3.介護の基本:介護職の役割、専門性、多職種との連携、職業倫理、安全確保など、職務の基礎知識
4.介護・福祉サービスの理解と医療との連携:介護保険制度や、医療と福祉サービスが連携して支援する仕組みについての理解
5.介護におけるコミュニケーション技術:介護職が利用者や家族と円滑に意思疎通するための技術
6.老化の理解:老化に伴う心身の変化と健康管理に関する知識
7.認知症の理解:認知症についての医学的基礎知識やケア方法、家族支援の重要性
8.障害の理解:障害に関する基礎的な知識や、家族の心理支援
9.こころとからだのしくみと生活支援技術:身体介護や生活支援の基本技術を実践的に学ぶ、居住環境の整備や移動支援
10.振り返り:研修の総復習、今後の自己研鑽のための課題の取り組み
2.初任者研修修了試験の合格率と難易度
初任者研修修了試験は、全国のスクールで行われているものの、合格率は非公開です。しかし実際には、ほぼ100%に近いとされています。
修了試験は、研修カリキュラムによって身につけた知識や技術の理解度を確認するために実施されています。
合格ラインは100点中70点前後で、問題形式は多くの場合「選択式」か「選択式+記述式」です。
真面目に研修を受講し、復習を行っていればほとんどの人が合格できるため、難易度もそれほど高くありません。
①注意:全カリキュラムを修了しなければ受験できない
初任者研修修了試験を受けられるのは、すべてのカリキュラムを修了している受講者のみです。
そのため、欠席が多くカリキュラムを終えられなかった場合、試験自体を受けることができないので注意が必要です。
研修は各都道府県の方針に従っており、欠席に関して非常に厳しいルールが設けられています。
やむを得ず欠席する場合は、スクールで用意されている振替受講を利用するのがおすすめです。
ただし、振替受講の有無や対応はスクールごとに異なるため、事前に確認しておくと安心です。
②万が一修了試験に落ちてしまったら?
万が一、初任者研修の修了試験に不合格となった場合でも、心配する必要はありません。
多くのスクールでは再試験が用意されており、再試験で合格すれば、無事に初任者研修を修了できます。
初任者研修の試験は、カリキュラムをしっかり理解していれば合格できる内容ですが、万が一に備えて再試験制度が整っているスクールであれば、試験への不安も軽減されるでしょう。
3.初任者研修修了試験の一発合格に向けた勉強方法と心構え
次に、初任者研修修了試験の一発合格に向けた勉強方法と心構えを紹介します。初めて介護の知識を学ぶ人でも、効率的に勉強すれば確実に合格が目指せます。
①試験前
試験前のステップは合格に向けて重要なステップです。
まず、授業で教わった重要なポイントやテキストの太字部分を復習し、試験に出る可能性が高い箇所に重点を置きましょう。
授業の中で大事になりそうなポイントをメモしておくと効果的です。
さらに、提出した課題の内容も試験に関連することが多いため、過去のレポートを確認し、理解を深めておきましょう。
授業でわからなかった点はその場で質問して疑問を解消し、効率的に学び進めることが大切です。
②試験当日・試験中
試験当日は、これまでの努力を信じてリラックスして臨むことが大切です。
試験時間は限られており、32問以上の問題を1時間以内に回答しなければなりません。まずは、自信のある問題から取り組み、わからない問題は後回しにしましょう。
選択式問題では、明らかに誤りのある選択肢を除外し、選択肢を絞ることで正答率が上がります。記述式問題では、要点を簡潔にまとめることが重要です。
全体を通して時間配分に気をつけ、すべての問題に目を通すことで、効率よく進めることができます。
4.修了試験のスムーズな合格に向けた「スクール選び」のポイント3つ
スムーズに初任者研修の合格を目指すのであれば、スクール選びが重要です。
自分に合ったスクールを選ぶことで、効率的に学習が進み、試験対策も万全になります。
以下では、スクール選びのポイントを3つ紹介します。
ポイント1 再試験・追試を無料で受けられるか
初任者研修修了試験で万が一不合格となった場合や、試験当日に体調不良で受験できなかった場合に備えて、再試験を無料で受けられるスクールを選ぶことが重要です。
スクールによっては、再試験を何回でも無料で提供しているところもありますが、その条件や回数制限は異なるため、事前に確認しておくことをおすすめします。
安心して学び、試験に臨むために、再試験の有無や条件をよく調べておきましょう。
ポイント2 振替受講を無料で受けられるか
初任者研修を修了するためにはすべてのカリキュラムを受講する必要がありますが、急な仕事や体調不良で授業を欠席せざるを得ない場合もあります。
そのため、無料で振替受講が受けられるかどうかは重要な選択基準です。
振替受講の条件や回数はスクールによって異なるため、事前に確認しておき、必要に応じて柔軟に対応できるスクールを選ぶことをおすすめします。
ポイント3 無理なく通える距離にあるか
初任者研修の受講には15日程度の通学が必要であり、修了試験もスクールで行われることがほとんどです。
そのため、無理なく通学が継続できる距離にあるスクールを選ぶことが重要です。
自宅や職場からアクセスしやすい場所を選ぶと、通学が負担にならず、モチベーションも維持しやすくなります。
また、仕事帰りや土日に受講を希望する場合は、通いやすい立地を選ぶことで、よりスムーズに受講を進めることができるでしょう。
5.まとめ
今回は、初任者研修の合格率について、試験内容や難易度、効果的な勉強方法を交え解説しました。
初任者研修修了試験の合格率は高く、ほとんどの人が合格を目指せる内容です。
試験は基礎的な知識を問われるため、出題形式や勉強方法をしっかりと把握し、計画的に学習を進めることが重要です。
また、スクール選びや効果的な勉強方法を活用することで、理解が深まり、試験にも自信を持って臨めるでしょう。
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