ケアプランとは?種類や作成方法、書き方のポイントをわかりやすくご紹介-三幸福祉カレッジ

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2022.10.13お役立ち情報
ケアプランとは?種類や作成方法、書き方のポイントをわかりやすくご紹介

ケアプランとは?種類や作成方法、ポイントについて解説

ケアプランとは?種類や作成方法、ポイントについて解説
ケアマネジャーが行う重要な業務のひとつに「ケアプラン」があり、介護サービスを利用する高齢者や家族にとっても欠かすことのできない書類です。

しかし、これからケアマネジャーを目指す人や、新たにケアマネジャーになった人の中には「ケアプランってどういうもの?」「どのように作成するの?」と悩む人も多いです。

そこで今回は、ケアプランの種類や作成方法などを、ポイントを交え解説します。

ケアプランとは

ケアプランとは
ケアプラン(介護サービス計画書)とは、アセスメントによって明らかとなった、利用者と家族のこれからの生活への意向(希望)と解決するべきニーズに向けて、どのようなサービスを提供し解決と達成を図るのかを計画書にしたものです。

ケアプランの種類

ケアプランの種類
ケアプランは、対象者やサービスの内容などによって
・居宅サービス計画書
・施設サービス計画書
・介護予防サービス計画書
の3種類に分類されます。

それぞれのサービス計画書を、以下で詳しく解説していきます。

居宅サービス計画書

居宅サービス計画書
居宅サービス計画書とは、要介護1〜要介護5の認定を受けた方が在宅サービスを利用する際に必須で、住み慣れた自宅で自分らしい生活を継続できるよう、利用者と家族の意向(希望)、介護保険サービス、地域の社会資源などを組み合わせ、最適な支援を提供するために作成するケアプランです。

居宅サービスには
・訪問サービス・・・訪問介護、訪問入浴介護、訪問看護、訪問リハビリテーション、居宅療養管理指導
・通所サービス・・・通所介護(デイサービス)、通所リハビリテーション
・短期入所サービス・・・短期入所生活介護ショートステイ、短期入所療養介護
・その他のサービス・・・福祉用具のレンタルや購入、住宅改修、特定施設入居者生活介護
などがあります。

居宅介護支援事業所のケアマネジャーが、利用者と家族の状況を把握、分析して作成するのが一般的です。

施設サービス計画書

施設サービス計画書
施設サービス計画書は、要介護1〜要介護5の認定を受けた方が施設サービスを利用する際に必須で、施設において自分らしい生活を送れるよう、最適な支援を提供するために作成するケアプランです。

施設サービスには
・介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)
・介護老人保健施設
・介護療養型医療施設
・介護医療院
などがあり、介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)については、原則要介護3以上の認定を受けた方が対象です。

利用者が入居する施設のケアマネジャーが、利用者の身体状況を把握、分析して作成するのが一般的です。

介護予防サービス計画書

介護予防サービス計画書
介護予防サービス計画書は、要支援1、要支援2の認定を受けた方が介護予防サービスや介護予防・生活支援サービスを利用する際に必須で、要介護状態になることを予防しながら住み慣れた地域で自分らしい生活を継続できるよう、最適な支援を提供するために作成するケアプランです。

介護予防サービスには
・訪問サービス・・・介護予防訪問介護、介護予防訪問入浴介護、介護予防訪問看護、介護予防訪問リハビリテーション、介護予防居宅療養管理指導
・通所サービス・・・介護予防通所介護(デイサービス)、介護予防通所リハビリテーション(デイケア)
・短期入所サービス・・・介護予防短期入所生活介護(ショートステイ)、介護予防短期入所療養介護(医療型ショートステイ)
・その他のサービス・・・介護予防福祉用具のレンタルや購入、介護予防住宅改修、介護予防特定施設入居者生活介護
などがあります。

利用者が住む地域にある地域包括支援センターの主任ケアマネジャーや保健師、社会福祉士などが、利用者の課題や背景を把握、分析して作成するのが一般的です。

参考ページ:厚生労働省「介護サービスの種類」
https://www.mhlw.go.jp/shingi/2009/05/dl/s0521-3c_0014.pdf
参考ページ:介護の人事労務ナビ「ケアプラン(介護サービス計画書)とは?作成の目的と書き方を紹介」
https://care-infocom.jp/article/3185/

ケアプランの作成方法

ケアプランの作成方法
ケアプランは、居宅や施設、介護予防の各サービスにおける専門家であるケアマネジャーが作成することが一般的ですが、利用者や家族、支援者などが作成することも可能で、セルフケアプランとも呼ばれています。

ケアマネジャーが作成する場合

利用者や家族から身体状況や希望をヒアリングし、ケアマネジャーがケアプランの原案を作ります。

そして、利用者や家族を含めた関係者が集まり、原案をもとにして具体的な内容や介護の目指す方向性などを確認し合うのが、サービス担当者会議です。

こうした検討を重ねてケアプランを決定します。

ケアプラン作成の流れ

ケアプランは、利用者や家族が抱えている課題を把握、分析してから、課題解決に向けた目標をもって作成します。この課題を把握、分析することをアセスメントといいます。

アセスメント

アセスメントの詳細は、以前解説した関連記事「ケアマネに必須!介護におけるアセスメントのポイントやアセスメントシートについて解説をご覧ください。

https://www.sankofukushi.com/news/caremane_asses_column/

以下では、具体的なケアプランの内容を表にまとめ解説します。

ケアプラン(居宅サービス計画書)
ケアプラン
居宅サービス計画書は、合計7枚で構成されています。

利用者や家族が作成する場合(セルフケアプラン)

利用者や家族が作成するセルフケアプランは、ケアマネジャーがケアプランを作成する流れと基本的には同じです。

しかし、利用者が住む市区町村への届け出をはじめ、介護サービス事業所の情報収集や利用の手続き、サービス事業所や関係者との連絡、毎月にサービス利用実績の報告などが必要なため、利用者や家族がケアプランを作成することは負担が大きいです。

参考文献:荘村明彦「プロとして知っておきたい!介護保険のしくみと使い方」中央法規出版.2021.p.39

ケアマネジャーがケアプランを作成する際のポイント

ケアマネジャーがケアプランを作成する際のポイント
ケアマネージャーがケアプランを作成する際は
・利用者や家族の意向や希望を反映させる
・利用者のニーズに優先順位をつける
・定期的にケアプランを見直す
ことがポイントです。

利用者や家族の意向や希望を反映させる

ケアプランは、利用者のために作成するものですので、利用者や家族の意向に耳を傾けたうえで、ケアプランに記載した内容が利用者や家族の希望に沿ったものになっているかを確認します。

利用者のニーズや課題を明確にする

利用者が生活の中で、何を大切にしたいのか、何ができるのかなど、利用者のニーズや課題を明確にすることで、より良い介護サービスの提供につながります。

定期的にケアプランを見直す

月1回以上、ケアマネジャーは利用者宅を訪問して最新の健康状態や生活状況などを把握するとともに、適切に介護サービスが提供できているかを確認し、必要に応じて新たなケアプランを作成します。

参考ページ:介護の人事労務ナビ「ケアプラン(介護サービス計画書)とは?作成の目的と書き方を紹介」
https://care-infocom.jp/article/3185/

まとめ


今回は、ケアマネジャーの業務で必須のケアプランの作成について、種類や作成のポイントなどを解説しました。

ケアプランは、利用者が介護サービスを利用する際の大切な計画書です。

ケアマネジャーが、利用者や家族の意向や希望をヒアリングし、ニーズや課題を明確化したうえでケアプランを作成することで、利用者への最適な介護サービスの提供につながりますので、ぜひ実践してみましょう!

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