お知らせ
- 2022.07.20お役立ち情報
- 介護福祉士国家試験の難易度は?合格率や試験内容を紹介
高齢者の増加にともない、高齢者が高齢者を介護する老老介護や、認知症の人が認知症の人を介護する認認介護などが社会的問題となっています。
そのため、介護のプロである介護福祉士が社会的介護を担い、支えていくことが重要です。
そこで今回は、今後ますます必要とされる介護福祉士を目指す方向けに、国家試験の試験内容をはじめ、難易度や合格率を交えご紹介します。
介護福祉士とは
介護福祉士は、1987年に「社会福祉士及び介護福祉士法」によって制度化された介護専門職の国家資格(名称独占)です。
そして、「介護福祉士の名称を用いて、専門的知識及び技術をもって、身体上又は精神上の障害があることにより日常生活を営むのに支障がある者につき心身の状況に応じた介護(喀痰吸引その他のその者が日常生活を営むのに必要な行為であって、医師の指示の下に行われるもの(厚生労働省令で定めるものに限る。)を含む。)を行い、並びにその者及びその介護者に対して介護に関する指導を行うことを業とする者をいう。」と定義されています。
上記の定義からもわかるように、介護福祉士は、利用者に寄り添い、その人の持っている力を引き出し、さまざまな機能を高めていくことを支援する介護のプロフェッショナルです。
引用:厚生労働省 介護福祉士の概要について
介護福祉士の受験条件について
(引用)
介護福祉士になるには、四つのルートがあります。
養成施設ルート
厚生労働省が指定した介護福祉士養成施設(大学・短期大学・専門学校など)において、所定のカリキュラムで必要な知識や技術を学び、卒業時に介護福祉士国家試験(筆記試験)を受験し介護福祉士を目指します。
この場合、介護福祉士国家試験(実技試験)は免除されます。
2015年の社会福祉士及び介護福祉士法改正で、2016年度までは介護福祉士養成施設で学べば卒業時に介護福祉士の資格を取得できましたが、養成施設ルート学生は国家試験を受験することになりました。
さらに2017年度から、養成施設ルート学生には、介護福祉士国家資格受験資格が付与されることになりました。
また、2017年から2021年度の卒業生は、5年間暫定的に介護福祉士資格が付与され、その間5年以内に国家試験に合格もしくは5年間連続実務従事のいずれかを満たせば、引き続き介護福祉士資格を保持するという経過措置も定められました。
実務経験ルート
介護現場において3年以上の実務経験及び実務者研修を修了し、介護福祉士国家試験を受験して介護福祉士を目指します。
実務経験ルートで介護福祉士を受験するために必須の実務者研修は、介護サービスの質を高く持続的に提供することを目的とした研修で、2016年度の介護福祉士国家試験より、実務経験3年(540日)以上に加え、実務者研修(450時間)の受講が義務付けられました。
また、介護職員として基本的な知識や技術を学ぶ初任者研修を既に修了済みの場合は、研修時間450時間のうち130時間が免除されます。
福祉系高校ルート
福祉系高校を卒業したのち、介護福祉士国家試験を受験して介護福祉士を目指します。
卒業する高校と卒業年により、さらに三つのルートに分かれます。
- 2009年度以降の介護福祉士養成学習カリキュラムのある福祉系高校で学ぶと、卒業後すぐに介護福祉士国家試験を受験できます。
- 特例高校(福祉系高校に移行することを前提とした学校)を卒業後、9ヶ月以上介護などの業務に従事した場合、介護福祉士国家試験の受験資格を得ることができます。また特例高校の卒業生が、介護技術講習を修了していない場合、介護福祉士国家試験の実技試験を受ける必要があります。
- 2008年度以前に福祉系高校に入学・卒業している人は、卒業後すぐに介護福祉士国家試験の受験が可能です。受験申込時に介護技術講習を受けるか否かを選択でき、受講した場合は介護福祉士国家試験(実技試験)が免除されます。
EPA(介護福祉士候補者)ルート
国と国とが経済連携を図る経済連携協定に基づき、外国人が日本で介護福祉士資格の取得を目指します。
現在、フィリピンとベトナム、インドネシアの3カ国からEPA介護福祉士候補者の受け入れが行われています。
EPA介護福祉士候補者の条件は国によって異なり、自国で候補者になる条件を満たし、日本語研修及び日本語能力試験を受けて訪日します。
実務経験3年以上のEPA介護福祉士候補者は、実務者研修等なしで介護福祉士国家試験(筆記試験)の受験ができます。介護福祉士国家試験(実技試験)が免除されるには、介護技術講習もしくは実務者研修が必要です。
参考ページ:厚生労働省 介護福祉士の概要について
介護福祉士の難易度・合格率
(引用)
第1回(平成元年)に行われた試験では、受験者11,973人に対し合格者2,782人と、合格率23.2%に留まっていました。
そこから年々合格率が上昇しており、第4回(平成4年)に50%超、第24回(平成24年)に60%超、そして第29回(平成29年)には70%超にまで達しています。
同じ国家試験の中でも難関と呼ばれるものは合格率10%以下の試験もありますので、介護福祉士は国家試験の中でも取得しやすいと言えるでしょう。
追記:ですが、合格率70%越えとはいっても、10人のうち3人は不合格になっているということです。油断してはいけません。
第34回(令和3年度)の介護福祉士国家試験の合格率
直近の介護福祉士国家試験は、令和4年1月30日(日)に筆記試験、令和4年3月6日(日)に実技試験が行われました。
結果は、受験者83,082人に対し合格者60,099人と、合格率72.3%に達し、34回を数える試験の中でも2番目に高い合格率となりました。
引用:厚生労働省 第34回介護福祉士国家試験合格発表
介護福祉士国家試験の試験内容
介護福祉士国家試験は、年1回行われ、筆記試験と実技試験があります。例年、筆記試験は1月下旬に、実技試験は3月上旬に実施されています。
合格するには、総得点125点に対し60%程度(問題の難易度によって補正)の正答が必要です。また、11科目群すべてにおいて最低1点が必要です。(以下に記した13科目を「人間の尊厳と自立」と「介護の基本」で1科目群、「人間関係とコミュニエーション」と「コミュニケーション技術」で1科目群とします)
第35回介護福祉士国家試験の情報
さて、第35回介護福祉士国家試験の情報をご紹介します。
筆記試験は令和5年1月29日(日)に、実技試験は令和5年3月5日(日)に実施されることが決まっています。
そして、受験申込書の受付期間は令和4年8月10日(水)から9月9日(金)までです。
この期日を過ぎてしまうと、第35回介護福祉士国家試験を受験することができなくなってしまいますので、十分気をつけましょう。
さらに、気になる合格発表日は令和5年3月24日(金)となっています。
次に試験別に内容をご紹介します。
筆記試験
- 領域:人間と社会
人間の尊厳と自立、人間関係とコミュニケーション、社会の理解
- 領域:介護
介護の基本、コミュニケーション技術、生活支援技術、介護過程
- 領域:こころとからだのしくみ
発達と老化の理解、認知症の理解、障害の理解、こころとからだのしくみ
- 領域:医療的ケア
医療的ケア
- 総合問題
上の4領域の知識・技術について横断的に問う問題を、事例形式で出題
実技試験
介護等に関する専門的技能
引用:厚生労働省 介護福祉士の概要について
まとめ
今回は、今後ますます必要とされるリーダー的な役割を果たす介護福祉士を目指す方向けに、国家試験の試験内容をはじめ、難易度や合格率を交えご紹介しました。
数ある介護の資格の中でも唯一の国家資格である介護福祉士を取得し、認知症や単身などの高齢者の増加に伴う介護ニーズの複雑化や多様化に対応できる人材へと成長しましょう!
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