介護福祉士に合格するための勉強方法とは?勉強時間や受かるコツを解説-三幸福祉カレッジ

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2023.02.28試験情報
介護福祉士に合格するための勉強方法とは?勉強時間や受かるコツを解説

介護福祉士に合格するための勉強方法とは?勉強時間や受かるコツを解説

介護福祉士は、介護職唯一の国家資格です。試験は例年1月下旬に行われ、毎年約8万人程度が受験しています。合格率は毎年70%前後ですが、試験範囲も多岐にわたるため、対策が必要です。

今回の記事では、介護福祉士国家試験に合格するための効果的な勉強方法を、勉強時間や合格のコツを交えて解説します。

1.介護福祉士国家試験とは

介護福祉士国家試験の合格率

介護福祉士国家試験は、合格率で見ると、過去5年間の合格率は70%前後となっています。
一見すると合格率は高く感じられますが、これは実務者研修が必須になり受験者のレベルが上がったためで、決して簡単な試験ではありません。受験者は毎年8~9万人ほどいますので、毎年2.5万人ほど不合格になっていることになります。油断せずにしっかり対策を行いましょう。

参照:厚生労働省「第34回介護福祉士国家試験の受験者・合格者の推移」https://www.mhlw.go.jp/content/12004000/000917100.pdf

介護福祉士国家試験の受験ルート

介護福祉士国家試験を受験するためには、以下のうちいずれかの受験資格を満たす必要があります。
受験資格を得ることができるルートは、大きく分けて4つありますので、それぞれ詳しく見ていきましょう。
※2016年度から、どのルートで介護福祉士を目指したとしても、必ず国家試験を受験して合格することが必須となりました

①実務経験ルート
1つ目は、現場での介護経験を生かして受験資格を得ることができる実務経験ルート。

養成施設や福祉系高校を卒業していなくても、介護現場での実務経験が3年以上+実務者研修を受講すれば誰でも受験することができます。(※「実務経験3年以上」だけでは受験できません。)

実務経験:従業期間3年以上かつ従業日数540日以上
※従業期間・従事日数は試験実施年度の3月31日までの勤務見込みを含めて通算することが可能
必要な研修:介護福祉士実務者研修修了
(もしくは介護職員基礎研修課程修了+喀痰吸引等研修修了)

毎年受験者の90%ほどがこの実務経験ルートを選択しているため、最もメジャーな受験資格ルートと言えるでしょう。
「すでに介護職で働いている」「現場での経験を活かして国家資格を取得したい」という方にぴったりの受験資格です。
▶︎介護福祉士実務者研修の詳細はこちら

②福祉系高校ルート
2つ目は、その名の通り「福祉系高校」または「福祉系特例高等学校」を卒業した者が得られる受験資格です。

③養成施設ルート
3つ目は、指定の介護福祉士養成施設を卒業することによって得られる受験資格です。

④経済連携協定(EPA)ルート
4つ目は、日本の介護福祉士資格を取得するために、研修をしながら介護に従事するEPA介護福祉士候補者(インドネシア人、フィリピン人、ベトナム人)のための受験資格です。

試験時間

介護福祉士試験(筆記試験)は午前と午後に分けておこない、午前は100分間、午後は120分となっています。

♦︎午前:10時00分~11時40分
弱視等受験者:10時00分~12時10分
点字等受験者:10時00分~12時30分
EPA候補者:10時00分~12時30分

♦︎午後:13時35分~15時35分
弱視等受験者:13時35分~16時15分
点字等受験者:13時35分~16時35分
EPA候補者13時35分~16時35分

試験問題形式

マークシート方式(5つの選択肢から選ぶ)

問題数は午前63問、午後62問で構成されています。

試験科目

以下11科目で構成されており、 配点は1問1点の125点満点。
[1] 人間の尊厳と自立
[2] 人間関係とコミュニケーション
[3] 社会の理解
[4] 介護の基本
[4] コミュニケーション技術
[6] 生活支援技術
[7] 介護過程
[8] こころとからだのしくみ
[9] 発達と老化の理解
[10] 認知症の理解
[11] 障害の理解
[12] 医療的ケア
[13] 総合問題

介護福祉士国家試験の日程

例年の筆記試験と合発表日は下記の通りです。
筆記試験日:1月下旬(第35回:2023年1月29日(日))
合格発表日:3月下旬(第35回:2023年3月24日(金)14:00)

参考:厚生労働省「第35回介護福祉士国家試験の施行について」https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26183.html

合格基準

合格するためには、以下2つの条件を満たす必要があります。
①問題の総得点の60%程度を基準として、問題の難易度で補正した点数以上の得点の者
②①を満たした者のうち、試験科目11科目群すべてにおいて得点があった者
これだけでは分かりにくいので解説していきます。

まず①については、総得点(125点満点)の60%程度を基準とのことですので、だいたい75点程度を基準に、問題の難易度によって多少前後する合格点をクリアした者ということになります。

次に②の解説ですが、①をクリアした上でなおかつ全科目1点以上をとる必要があります。

つまり、他の科目が高得点であったとしても、1科目でも0点があれば不合格になるということです。

2.介護福祉士に合格するための勉強方法

合格するためには、自分に合った学習方法を見つけること試験の傾向を踏まえて対策をすることが何より大切です。

まずは、介護福祉士国家試験の概要を詳しく見ていきましょう。

【介護福祉士に合格するための勉強方法①】自分に合った学習方法で勉強する

勉強方法は「独学」「通信講座を受ける」「通学講座を受ける」など、さまざまな選択肢があります。
ほとんどの方が働きながら受験勉強に取り組まれると思いますので、自分の苦手分野や勉強への不安に合わせて学習方法を選ぶことをおすすめします。
また、勉強に必要な期間は学習コースによって異なりますが、標準学習期間は4カ月~6カ月で、一般的な通学や通信教育も試験までの期間を6か月程度確保できるスケジュールを組んでいる学校が多い傾向にあります。独学や通信講座で自分で学習スケジュールを組む方も、最低でも4か月は学習期間を設けましょう。

自分に合った学習方法の選び方

勉強方法は「通学する」「通信教育を受ける」「独学」など、さまざまな選択肢があります。
では、それぞれの学習方法はどのような人が向いているのでしょうか。

▼学校に通学し学習することがおすすめの方
・受験勉強が久しぶりで、どのように勉強を進めたらいいのかわからない人
・自宅で勉強時間の確保ができるか不安で、強制的にでも勉強時間を確保したいと思っている人

通学し勉強することのデメリットは、費用が通信や独学に比べて高いということです。一方で、勉強時間の確保ができること、一緒に合格を目指すクラスメイトができることで勉強のモチベーションアップにつながることが、働きながら合格を目指す方にはメリットになります。

▼通信講座で学習することがおすすめの方
・通学する時間が確保できない方
・効率よく学習できるカリキュラムが組まれているので、自宅でも効率よく学習できる。

通信教育で学習することのデメリットは、通学と異なりモチベーションの維持が難しいということです。また、選ぶ教材によっては通学とあまり変わらない費用が掛かる場合もあります。一方で、わからないことがあればメールなどで質問ができたり、パソコンやスマホでどこでも学習できるものもあるため、モチベーションの維持ができ効率を求める方には一番おすすめの学習方法です。

▼独学で学習することがおすすめの方
・費用をできるだけ抑えたい方
・学習スケジュールが一人で立てられる方

独学の学習の一番のメリットは、費用が安く抑えられる点です。無料のアプリや動画も増えているため、1万円未満で勉強ができてしまう人もいます。一方で自ら机に向かい、学習計画を立て勉強をしていく必要があるため、ある程度の意志の強さとやみくもに勉強しないために学習のポイントを見極める力が必要です。

それぞれメリット・デメリットがあるため自分の不安や苦手に合わせて学習方法は選びましょう。

 

【介護福祉士試験の勉強方法②】試験の傾向をふまえて対策をする

どのような学習方法でも、試験の傾向と出題のポイントを理解して学習することは、働きながら一発合格を目指す方にとって重要です。

過去問題で試験問題の全体像を把握する

試験の全体像を把握するためにおすすめなのが、過去問を解くことです。どのような問題がどのような形で出題されているのかという問題の内容だけではなく、自分の苦手分野にも気づくことができます。
何科目あり、出題数は難問で、出題はどのような形式なのか、自分の実力から考えて難易度はどうなのか、何点で合格するのかなどを具体的に掘り下げてイメージをつかんでおきます。

出題傾向をおさえた学習をする

働きながら、各項目の合格点を獲得するためには、やみくもに過去問題や問題集を解いてばかりでは時間が足りません。
試験範囲は上記の通り広範囲ですが、各項目ごとに出題されやすいポイントがあります。
過去問題や参考書などでそのポイントを理解し、効率よく学習を進めていくことが一発合格をするための学習方法です。

得意分野で点数を稼ぐ

試験に臨む際、合格基準である問題の総得点の60%程度をいかに確保するかを考えて戦略を立てましょう。
得意ではないことを必死に覚えることも大切ではありますが、得意な分野を徹底的に学んでおくことで、点数が伸びやすくなります。
自身が得意な分野は何なのかわからない人は、上記で紹介した出題数の配分で問題数が多い分野を中心的に押さえておくと、高得点に結びつきやすくなるでしょう。

介護福祉士の試験に受かるコツを紹介

ここからは、介護福祉士の試験に受かるコツを、勉強以外の部分で見ていきましょう。

💡試験当日の持ち物

試験当日の持ち物にも注意が必要です。
マークシート方式の試験の場合は、いかに早くスムーズにシートを塗りつぶすかが、考える時間の確保につながります。
普段はシャープペンを使用している人も、鉛筆を数本持参しましょう。できれば、試験勉強に取り組む時から鉛筆に慣れておくと、落ち着いて試験に臨めます。

💡試験に向けて体調を整える

いくら万全に勉強を積み上げていても、体調がすぐれない状態で試験を迎えてしまうと、実力を最大限に発揮することは困難です。
試験当日だけではなく、勉強している時から体調面を整えることに心がけましょう。

筆記試験は1年の中でも寒い時期の1月に開催されます。
身体を冷やさないよう暖かい服装で試験に臨むこと、寒いのが苦手な方はひざ掛けなどを持参することもおすすめです。

自分に合った学習方法を見つけ、一発合格を目指しましょう!

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