OJTとは?介護現場での教育に役立つ実践方法やフォーマットを詳しく解説-三幸福祉カレッジ

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2023.07.28お役立ち情報
OJTとは?介護現場での教育に役立つ実践方法やフォーマットを詳しく解説

OJTとは?介護現場での教育に役立つ実践方法を詳しく解説

介護現場での職員育成について悩まれている方も多いのではないでしょうか。
「OJTってよく聞くけどなに?」「具体的に何をしたらいいの?」など疑問も多いかと思います。
そこで今回は、介護現場での教育に役立つ実践的なスキルを習得するOJTについて、活用するメリットやポイントをご紹介します。

1.OJTとは

OJTとは「On The Job Training」の略で、Onは仕事中、Jobは仕事、Traininngは育成ということから、仕事をしながら仕事の仕方を伝承していくという意味合いがあります。

OJTの特徴は、①やってみせる、②説明する、③やらせてみる、④補修しつつ指導するというステップで実施する点です。

では、現在のOJTとはどのような目的で行われるのでしょうか。

OJTの定義と目的

OJTは、介護現場だけではなく、様々な職場で行われる教育・研修の方法です。主な目的は、新入社員や新任者に対して現場の実践を通じて必要なスキルや知識を習得させることです。OJTは、理論だけでなく実践力を身に付けることができるため、職場での即戦力化や定着率の向上につながります。

OJTと介護職員の定着

OJTは介護職員の定着にも有効です。実際の現場での経験や仕事の実践を通じて行う指導法のため、実際に自分の仕事の改善点がわかりやすく、成長が実感しやすいため、モチベーションの維持や定着率の向上につながります。また、OJTは職員同士のコミュニケーションが必須です。それにより、コミュニケーションやチームワークも促進されるため、職場の雰囲気や連帯感の醸成にも役立ちます。

Off-JTとの違い

OJTとOff-JT(Off-the-Job Training)は、教育・研修の手法における違いがあります。Off-JTは職場外で行われるトレーニングや研修を指し、一般的にはセミナーや研修プログラムなどを通じて行われます。一方、OJTは実際の職場での業務を通じて学ぶ手法であり、実践的なスキルや知識の習得に重点を置いています。OJTは、実際の業務環境に即したトレーニングが可能であり、職場の現実に直結したスキルや知識を学ぶことができます。

2.介護現場でOJTを活用する2つのメリット

実際に介護現場でOJTを活用するメリットは、介護スキルが身につきやすい、経験や実践の積み重ねにより自信がつく、指導する立場にとってもスキルアップが見込めるなどがあります。

メリット1.実際の仕事に基づいたスキル習得の効果

OJTでは、実際の仕事を通じて必要なスキルや知識を身に付けることができます。実際のご利用者へのお声がけや介助方法など、教室やテキストだけでは得られない現場での経験を通じて、具体的な業務に関するスキルや技術を習得することができます。実践を通じて自信を深めることで、介護職員としての自己肯定感やモチベーションも向上します。

メリット2.指導者もスキルアップが可能

OJTは指導者自身のスキルアップにもつながります。指導者は、新入社員や新任者への教育や指導を通じて、コミュニケーション力や指導力、リーダーシップを発揮する機会が増えます。それにより現場でさらにメインプレイヤーとしての自覚をもって業務に取り組むことにつながります。

参考:介護施設向け中堅職員研修
https://www.create-ts.com/kaigo/training/staff/mainstay.php

3.介護現場でOJTの具体的な取り組み方法

OJTのメリットを最大限に生かすためには、計画シートを活用して具体的に取り組むことが重要です。

計画シートを作成する

出典:厚生労働省|②介護技術に関する評価チェックシートhttps://www.mhlw.go.jp/shingi/2009/12/dl/s1211-13o08.pdf

上記は、厚生労働省が公表している介護技術に関する評価チェックシートです。

OJTを効果的に実施するためには、事前に上記のような計画シートを作成します。計画シートには、トレーニングの目標やスケジュール、実施内容などを明確に記載します。具体的な業務項目や学習すべきスキルを挙げ、それに基づいたトレーニングプランを作成しましょう。

シートの書き方

計画シートには、実施する業務やトピックのほか、職務遂行のための基準や評価方法などを詳細に記載します。また、トレーニングの進捗や成果を記録する欄を設けることで、双方の振り返りや評価に役立ちます。

4.介護現場でOJTを成功させるための3つのポイント

介護現場でOJTを成功させるためには、指導者と新人職員がコミュニケーションを十分に取りながら、目標や基準に対してのフィードバックを必ず行い、より良い改善策を見いだし実行し続けることがポイントです。管理者は下記の点が実施されているか確認するよう意識し、指導者は、下記のポイントを心掛けて新人職員と関わるようにしましょう。

ポイント1.コミュニケーションを心がける

OJTでは、トレーニングを受ける側と指導する側のコミュニケーションが重要です。職員同士の円滑なコミュニケーションや意見交換を促し、お互いが意見を共有しやすい環境づくりを心がけましょう。質問や相談にも積極的に対応し、新人職員の不安や疑問を解消することがOJTの成功への近道です。

ポイント2.フィードバックを行う

OJTの進捗や成果を定期的にフィードバックが不可欠です。良い点や改善点を具体的に指摘し、受ける側が成長できるようなサポートを提供しましょう。フィードバックを通じて受ける側の自己評価や意欲を高めることができます。

ポイント3.目標設定や振り返りを実施

OJTでは、トレーニングの目標設定や振り返りが重要です。具体的な目標を設定し、達成度や成果を振り返ることで、受ける側の進歩や成長を確認できます。また、定期的な振り返りを通じて、トレーニング内容や方法の改善点を見つけ出し、OJTの質を向上させましょう。

4.まとめ

今回は、介護現場での教育に役立つ実践的なスキルを習得するOJTについて、活用するメリットや成功させるためのポイントなどを交えて解説しました。

介護現場でのOJTは、実践的なスキル習得や経験・実践力の向上に効果的なトレーニング方法です。計画的な取り組みと適切な指導・フィードバックが成功へのポイントです。双方が密なコミュニケーションを図りながら、目標設定や振り返りを行い、職員の成長と現場のパフォーマンス向上を目指しましょう。

また、 職員を長期的に育成していくには、必要な資格の取得と社内研修の実施が必要不可欠です。

これからOJTの指導者向けに事業所内で研修を検討されている方は、三幸福祉カレッジが実施している研修のテキストが無料でダウンロードができるので、ぜひ参考にしてみてください。

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