ケアマネ必見!介護におけるモニタリングとモニタリングシートの書き方・記入例を紹介-三幸福祉カレッジ

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2023.09.22お役立ち情報
ケアマネ必見!介護におけるモニタリングとモニタリングシートの書き方・記入例を紹介

ケアマネ必見!介護におけるモニタリングとモニタリングシートの書き方・記入例を紹介

ケアマネジャーが行う重要な業務のひとつに「モニタリング」があります。

モニタリングを適切に実施することで、利用者の身体状況の変化に対応したサービスの見直しとともに、利用者や家族との信頼関係を継続的に築くことにつながります。

そこで今回は、介護におけるモニタリングについて、行う際の目的や注意点、モニタリングシートの書き方や記入例を交えてご紹介します。

介護におけるモニタリングとは

介護におけるモニタリングとは

介護におけるモニタリングとは、アセスメントに基づき作成したケアプランに沿って、介護サービスが提供されているかを確認するとともに、掲げた目標が達成されているかをチェックすることです。 

モニタリングをする目的

モニタリングを行う目的は、主に三つです。

  • ケアプランなどの効果の評価

ケアプランに位置づけた取り組みが利用者の生活全般の解決に効果をあげているのか、利用者の取り組みをはじめ介護サービスや医療などが心身の状態や生活機能の改善と向上および維持に効果をあげているのか、さらに介護サービスが家族の生活状況や就労状況の維持や改善に効果をあげているのかを評価します。

  • ミスマッチの修正と調整

利用者や家族の状況は変化するため、生活ニーズや利用状況がサービスの内容とミスマッチになっていないのかを確認し、必要に応じて修正や調整を行います。

  • リスクの予測と対応

薬の飲み忘れや気温の変化、体調や体力の変化などにより心身の状況が悪化するリスクを予測し、早い段階で適切に対応します。

参考ページ:介護ワーカー「介護におけるモニタリングとは?実践に役立つポイント・注意点・書き方をご紹介!」

モニタリングをする注意点

 モニタリングを行う際は、以下の三点に注意します。

1.利用者や家族の気持ちに寄り添う

実際に介護サービスの利用を開始すると不安なことや困ったことが出てきますので、問題を早期発見して改善するために、利用者や家族の声に耳を傾けるとともに信頼関係の構築につなげます。

2.実際にサービスを提供する担当者からの情報を活かす

利用者に直接接している介護職員からの情報は、ケアマネジャーがモニタリングを行いケアプランを見直すうえでとても役立ちます。そのため、日頃から実際にサービスを提供している介護職員とのコミュニケーションに注力することが必要です。

3.実際のサービスに立ち会う

訪問介護やデイサービスでの食事やレクリエーションなどにケアマネジャー自らが立ち会うことで、言葉だけでは伝わらない利用者の満足度や本音が把握できます。

参考ページ:WAM NET 「モニタリング時の注意点」

サービスにより実施方法がさまざま

サービスにより実施方法がさまざま提供しているサービスが施設系か居宅系かによって、モニタリングを実施する人や時期が異なります。

介護老人福祉施設や介護老人保健施設などの施設系サービスの場合は、施設に勤務するケアマネジャーが3カ月に1回程度の頻度で実施します。施設によって毎月や6カ月に1回の頻度で実施することもあります。

一方、訪問介護や訪問リハビリなどの居宅系サービスの場合は、各利用者を担当するケアマネジャーやサービス提供責任者が1カ月に1回、利用者の自宅に訪問して実施します。また、モニタリングの期間が1カ月以上空いてしまうと減算の対象になるため注意が必要です。

その他、福祉用具のレンタルに係るモニタリングの場合は、福祉用具専門相談員が年に2回の頻度で実施することを義務付けています。

モニタリングシートの書き方・記入例

モニタリングシートの書き方・記入例モニタリングシートは、短期目標の達成度や介護サービスの評価はもちろんのこと、利用者や家族の希望、新たな生活課題やケアプランの変更の必要性の有無なども記載します。その際、第三者が見ても分かりやすく取り組みやすいように記載することが重要です。

モニタリングシートの具体的な記入例

【短期目標】

転倒前のように自宅から100m先の美容室まで歩いて行くことができる。

【サービス内容】

通所介護で週2回、下肢筋力トレーニングを行う

【希望】

利用者:転倒前のように歩けるようになって、自分で美容室に行きたい。

家族:美容室まで付き添いしているが、毎回では限界があるので、本人で行くようになってくれたらありがたい。

【目標達成の評価】

利用者:「まだふらつくことはあるが、何とか転ばずに歩けています」とのこと。週2回の通所介護で体調に影響がないか聞くと「通所の翌日に疲れは出るが、2日空いているので大丈夫です」とのこと。

家族(長男):現在の週2日で少しずつ効果が期待できそうなので継続できるといい。

ケアマネジャー:計画通りにトレーニングを実施されている。利用者の満足度も高く、自立支援のために有効と評価されるため継続して支援する。

【今後の方針】

ふらつきや通所の翌日に出る疲れなども考慮しつつ利用者の意思を尊重しながら、理学療法士と連携して下肢筋力トレーニングをもう3カ月継続する。

参考ページ:かいごガーデン「介護におけるモニタリングとは?再アセスメントの役割も」

介護支援専門員実務研修受講試験にも出題

介護支援専門員実務研修受講試験

ケアマネジャーとしてケアマネジメント業務を行うためには、実務研修受講試験の合格が必要です。

その実務研修受講試験の出題範囲には、「居宅サービス計画、施設サービス計画及び介護予防サービス計画に関する科目」として、介護におけるモニタリングが含まれています。

参考ページ:島根県ホームページ 「令和3年度介護支援専門員実務研修受講試験に関する情報・試験問題出題範囲」

まとめ

今回は、介護におけるモニタリングについて、行う際の目的や注意点、モニタリングシートの書き方や記入例を交えてご紹介しました。

介護におけるモニタリングの目的をしっかりと理解しつつ、モニタリングシートを活用しながら支援に携わるさまざまな職員との連携を深め、利用者や家族から信頼されるケアマネジャーを目指しましょう!

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