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- 2024.01.29お役立ち情報
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実務者研修の受験資格は?初任者研修との違いや取得するメリットを解説
実務者研修は、介護福祉士国家試験を受験する際に必須の資格です。
実務者研修は、介護の資格を持っていなくても取得できる資格のため、初めて介護の資格を取得しようと思っている人は、どの資格を取得したらいいのか、迷う方も多くいらっしゃいます。
そこで今回は、実務者研修について、初任者研修との違いや取得するメリットなども交えて解説します。
実務者研修と初任者研修の違いは?
実務者研修と初任者研修での大きな違いは、国家資格である介護福祉士を受験する際に必須の資格であるか否かの部分です。
実務者研修とは
実務者研修は、介護福祉士国家試験を受験するために必須の資格です。
介護職としてのキャリアアップ・スキルアップを目的としているため、質の高い介護を提供するための実践的な知識と技術を学びます。
介護職に必要な課程や認知症について学び、生涯にわたり介護の専門家としてスキルを向上させる講座です。
関連ページ:三幸福祉カレッジ「介護福祉士実務者研修とは」
初任者研修とは
一方の初任者研修は、介護福祉士国家試験を受験するために必須の資格ではありません。
しかし、初任者研修は介護の基礎から学ぶことができる介護職のスタート資格です。
サービス業や家族の介護にも生かすことができるほか、全国にある介護施設や事業所でも需要が高く、初任者研修を修了することで就職や転職にも有益です。
関連ページ:三幸福祉カレッジ「介護職員初任者研修とは」
実務者研修は無資格でも受講できる!
実務者研修は、介護福祉士国家試験を受験するために必須の資格ですが、介護の資格を保有していない人でも受講できるのが特徴です。
初任者研修を修了していなくても受講が可能
実務者研修は、 厚生労働省が提示するキャリアアップの階層で、初任者研修の上位資格と位置付けられていますが、初任者研修を修了していなくても、誰でも受講することが可能です。
介護未経験でもいきなり受講できる
実務者研修は、 介護未経験者のほか、学歴や年齢、性別に関わらず誰でも受講が可能です。
外国籍の人でも、日本語の読み書きや聞き取りが可能であれば、実務者研修の受講に制約はありません。
介護福祉士実務者研修を修了するまでの費用や時間
では、実務者研修を修了するには、どのくらいの費用や時間がかかるのでしょうか。
以下で詳しく解説します。
受験資格を取得するまでの費用相場
実務者研修にかかる費用は、受講する人が保有している資格や受講するスクールによって異なります。介護資格の有資格者であっても受講料金に差があるのは、実務者研修のカリキュラム内容と受講時間数が異なるためです。
カリキュラム内容とかかる時間
出典:厚生労働省「届出の必要のない研修にかかる修了認定科目について」
上記表は、実務者研修のカリキュラム内容とかかる時間を保有資格別に表したものです。
介護資格の無資格者が20科目で450時間と最も時間を要します。
その他、初任者研修およびヘルパー2級が8科目で320時間、ヘルパー1級が18科目で95時間、介護職員基礎研修が19科目で50時間とそれぞれ時間がかかります。
実務者研修の難易度
実務者研修は学んだ内容を習得できているか確認するために、介護過程Ⅲ・医療的ケアそれぞれの授業で到達度の確認が行われます。この到達度確認を修了試験として位置づけている場合もあります。
落とすために実施している試験ではなく、課題をきちんと提出し、スクーリング時の授業をきちんと受けていれば合格できる内容となっており、基本的には難しいものではありません。
難易度はスクールにより異なるものの、基本的には十分な学習で合格は可能です。
修了試験はスクーリングの際に実施され、介護過程Ⅲと医療的ケアの科目ごとに行われます。
合格できなかった場合は再受験が可能で、スクールにより対応が異なります。
合格率は公表されていませんが、適切な学習と受講でほぼ100%の合格率が期待されます。
修了試験に不安がある場合は、対応について事前に確認しておくことが必要です。
関連ページ:三幸福祉カレッジ「実務者研修は難しい?難易度や合格率を紹介」
実務者研修を受ける4つのメリットをご紹介
実務者研修を受講するメリットには以下の4つが挙げられます。
• 介護福祉士国家試験の受験資格が得られる
• 資格手当で給与がアップする
• キャリアアップが図れる
• たん吸引と経管栄養が学べる
介護福祉士国家試験の受験資格が得られる
2016年度以降の介護福祉士国家試験から3年以上の実務経験に加え、実務者研修の修了が受験資格に追加されました。
介護福祉士は介護業界で唯一の国家資格のため、今後介護職として活躍を目指す人は取得しておきたい資格です。
資格手当で給与がアップする
実務者研修を修了することで、専門的で医療的な知識が向上し仕事の質も高まるとともに、資格手当として給与アップも見込めます。
厚生労働省が発表した「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果(第102表)によると、平均給与の比較で、介護無資格者が268,680円、初任者研修修了者が300,240円、実務者研修修了者が302,430円、国家資格の介護福祉士取得者が331,080円でした。
実務者研修修了者は無資格者よりも月給で33,750円多いため、給与アップを目指す人にとっては実務者研修の修了はメリットが高いと言えるでしょう。
参考:厚生労働省「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果(第102表)」
転職・就職に有利
実務者研修を修了することで、訪問介護事業所で配置が義務付けられているサービス提供責任者を目指すことが可能です。
事業所側は、サービス提供責任者が配置できることで、介護報酬が削減されることもないため、事業所の安定にもつながります。そのため実務者研修の資格を持っていると、就職や転職においても有利です。
たん吸引と経管栄養が学べる
実務者研修のプログラム内容には、たん吸引や経管栄養といった医療的ケアが含まれています。
医療的ケアに関する知識を身につけることができるため、介護スキルにプラスして仕事の幅も広がります。
ただし、医療的ケアを実際に行うには実地研修が必要であり、医師の指示や看護師との連携のもとで実施します。
まとめ
今回は実務者研修について、初任者研修との違いや取得するメリットを交えて解説しました。
実務者研修は、介護福祉士国家試験を受験する際に必須な資格で、質の高い介護を提供するために実践的な知識と技術を磨くことを目的としています。
一方の初任者研修は、介護の基礎から応用までを学ぶことができる介護職のスタート資格です。
介護の資格はいくつかあるため、初めて介護の資格取得にチャレンジしようと思っている人にとっては、どの資格から取得すればいいか迷ってしまうかもしれません。
介護士として今後キャリアを築いていきたいと思っているのか、まずは介護の基本を学びたいのかなど、今の自分にあった介護の資格を選びましょう。
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